2010年10月14日木曜日

他人の責任にする経営者はいらない

新聞などに経済界のオエライさんたちのインタビュー記事が出ているが、国内の雇用や産業が空洞化しても、自分さえ良ければよいという発想の発言を目にすることがある。
「高い法人税、派遣労働規制、温室効果ガス削減などの法令や制度があると、海外に移転しちゃうぞ。」と政府や国民をおどしている。

「企業は国際競争しているので、法人税を上げれば出て行ってしまうぞ。」と、ごもっともな事をおっしゃるが、出てゆける企業は限られているし、国際競争で負けるのは税金ではない、経営が上手くできていないからだ。それも、企業の経営が上手く行くかどうか、半分以上は人材のはず。資金が無く手も優秀な人材が多ければ新しい価値を生み出すことができる。日本の企業すべてが、海外で人材を集めて成功するとは思えない。もちろん、海外に出て行って優秀な人材を集めて効率よく仕事ができる企業は、どんどん海外進出すればよいと思う。そういう会社を税金を下げてまで引き止める必要は無い。どこかの国のどこかの人たちの役に立てばそれでも社会貢献だから良いと思う。

こんな発言も出ている。「領土問題で経済に影響が出るのは政府や政治の問題だ。しっかり外交してほしい。」そうだ。政府が諸問題を解決するために必要な資金である税金は企業からとるなと。なんと身勝手な発言。国と国の問題で政府や政治が解決できなくても、民間企業レベルで解決できることもあるはず。民間レベルでも経済の結びつきが強くなれば、国家間の問題があっても、自国の経済のために、お互い上手く進めようと考えるだろう。

企業は社会に貢献できてこそ存在価値がある。日本企業には、できれば日本の繁栄のために貢献してほしいが、日本から出て行って、どこかの国でその国民のために貢献しても、それも良いだろ。ところが、最近は単なる金儲け発想が増え、景気が悪くて業績が悪いのは政治や政府が悪いと他人の責任にしている。そんな経営層が増えているように感じる。そういう発想が企業の業績をどんどん悪くしているのだと思う。
経営層は自分たちの会社が、何で社会に貢献しているのか、常に考え、実行必要がある。社会に貢献できなくなった企業は、だんだんお客が離れ、将来は無くなってしまうだろう。

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