2014年7月28日月曜日

原発停止で輸入赤字が拡大したのか?

原発停止で輸入赤字が拡大していると騒いでいる人がいるが、実際は鉱物性燃料の値上がりや為替変動の影響の方が多い。

鉱物性燃料の輸入額推移をグラフにしてみた。
2008年と発電用の燃料輸入が増えたという2013年の輸入は金額では、鉱物性燃料輸入額27兆円代でほぼ同じ。(2008年の方がわずかに多い)

情報入手先: http://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/time.htm

輸入総額の鉱物性燃料の割合は、2012年(34.1%)から2013年(33.7%)でわずかに下がっている。




























2014年7月24日木曜日

記憶力低下を年齢のせいにしていませんか?

以前、中国を旅行した時に、同じツアーに参加していた60代後半くらいの人が、突然中国語で現地の人と会話を始めたので、後で何年くらい勉強したのかたずねたら、驚いたことに「中国語を習いはじめた3年目です。」とおっしゃっていました。40代、50代になると、「今更勉強しても記憶力が落ちているから無理だ。」という言い訳をする人が多いが、実際はそんなことは無い。その気になれば若い頃と変わらない記憶力も取り戻せるはず。
「10代、20代のころと比較すると記憶力が落ちている。」と主張される方がいらっしゃるが、それはそうだ。学生の頃のように受験だとか定期試験だとかで、毎日トレーニングされていた脳と、面倒な勉強を避けている脳では、差がついてあたりまえ。毎日トレーニングしていないのだから体力が落ちるように、記憶力が落ちたり、計算力が落ちたりしてしまう。短期間でサボり癖のついている脳みそを受験勉強していた頃のように取り戻すのは難しそうだが、まず三ヶ月くらい何でも良いので続けるとだんだん記憶力が学生の頃のように戻ってくるのが実感として出てきます。半年もすると、たぶん80~90%は取り戻せます。それに、まずは趣味で記憶力アップなら、学校のときのようなプレッシャーはかからないので、思ったより楽しい。楽しいから覚えられる。という良い循環になってきます。
ということで、年齢のせいで記憶力が低下している何て、言い訳はやめて、今日から新しい事にもチャレンジしてみましょう。

2014年7月7日月曜日

日本の水力発電ポテンシャル

日本の国土に降る雨を全て発電に使えるとしたら、どのくらいになるだろうか?
雨量は地域によって差があるので細かく計算すると大変な作業になるので、どのくらいになるかを規模感で計算してみることにする。

日本の総面積×年間雨量で、年間降る雨の質量が計算できる
それに平均標高をかけてやれば、位置エネルギーが計算できる。

日本の総面積は 377900km^2 = 3.779×10^11平方メートル
年間の平均雨量は 1718mm/年 = 1.718メートル
日本平均標高394メートル

ということで、質量は3.779×1.718×1000kg=6.492×10^14

[位置エネルギー]=mgh = 6.492×10^14×9.8×394=2.507×10^18ジュール

これをkWhに直すためには、3.6×10^6で割ると、

0.6964×10^12kWh = 約6700億kWh分

日本の年間電力需要は約 1×10^12kWh =1兆kWh

ということで、日本に降る雨を全て使って水力発電をやっても、日本の電力需要は賄えない計算になります。

ちなみに、実際日本の水力発電量は年間、約900億kWhくらいなので、

900÷6700 =約 0.13

ということで、降水した水の持っている位置エネルギーの約13%を電力に変換している計算になります。

実際には山岳部の降水量が多いなどで、13%という数字が出せているものと考えます。

水力発電量の情報は
http://www.fepc.or.jp/enterprise/jigyou/japan/
参照



2014年7月5日土曜日

なぜ、ドイツ国民は再生可能エネルギーを歓迎しているのか?

ドイツでは再生可能エネルギーが増え続け、2014年の1kWhあたりの負担は6セントを超える見通し。(1セントは1ユーロの100分の1)、物価を単純に為替で比較はできないが、日本円にすると9円くらいになる。

ドイツ大使館のサイトに掲載されている再生可能エネルギー負担

それでも、ドイツの多くの人たちは、再生可能エネルギーを歓迎している様だ。

http://www.japan.diplo.de/contentblob/4211004/Daten/4169975/201401DE_Umfrage.pdf

なぜ、コスト負担が増えても、再生可能エネルギーを歓迎する人が多いのだろう?

一つは、住宅の高気密・高断熱化が進んでいて、エネルギー消費量が減っていることがある。(日本より夏場は涼しいので、そもそもエアコンは不要で、エネルギー消費が増えるのは冬場。)また、太陽光発電の設置など、個人住宅だけではなく集合住宅でも行われていたり、コジェネで暖房していたりと、電力を売る側の立場の人も多いのかもしれない。

ドイツでは、環境に積極的な人が多く、長期的な視野を持つ人が多いのかもしれません。ドイツの太陽光発電の急速な普及で、ソーラーパネルは値崩れを起こして、ドイツのメーカーが倒産したりしています。パネルの価格が下がり続け、数年前まで10万円くらいしていたものが同じ発電量で2万円くらいまで下がっています。価格が下がったので途上国の人たちでもソーラーパネルが購入できるようになってきました。ドイツの人は損をしたかもしれませんが、今まで電気が来ていなかった、貧しい人たちに、小さな電力が供給できるようになり、情報へのアクセス、子供たちの教育などにも役立っています。ドイツの活発な再生可能エネルギーへの取り組みは、途上国の生活に大いに影響を与えているわけです。

日本でも、再生可能エネルギーの普及によるコスト負担を騒いでいる人もいますが、消費税の増税負担などと比較すると桁違いに小さい負担増です。再生可能エネルギーは国産エネルギーで海外からエネルギー調達する必要がないので、エネルギーの輸入量を減らすことができます。(もちろん、厳密には、発電するための材料などは輸入に頼っていますが。)
一家庭あたり、500円から1000円の負担増で社会が変えられるなら、騒ぐほどの事では無いですね。そのくらい省エネでなんとかなりますし、日本人も、太っ腹ドイツ人を、少しは見習ってもよいのではないかと思います。

モンゴルの遊牧民の住まい(ゲル)に設置されたソーラーパネル
価格が下がり、多くの家庭に普及し、テレビや携帯の充電などに使われている。