2014年6月10日火曜日

太陽光発電が増えても問題なし

「太陽光発電が増えると、電源が不安定になり迷惑だから、増えたら困る。」という話しを良く聞くが、本当にそうだろうか?
太陽光発電の発電量が多い時間帯は、9時~3時頃まで、その時間帯は電力使用量の多い時間帯だ。
http://www.meti.go.jp/setsuden/20110513taisaku/16.pdf
などに情報が出ている。
電力使用量の多い時間帯に発電量が多いので、迷惑にならない。情報にある、夏場のグラフを見ると、ピークの約6000万キロワットのうち1000万キロワットくらいを太陽光でまかなっても問題ないように見える。
曇りや雨の日は、発電量が少ないから、どうするのだ?という意見がある。夏場のカンカン照りの日と曇りや雨天の日では、そもそも気温が違う。その差は少なくても3~4℃以上ある。
参考文献によると、東京電力管内で1℃上がると170万キロワット余計に必要になるそうだから、4℃で680万キロワット少なくて良い計算になる。ということは、曇りや雨で680万キロワット発電できなくなっても問題ないことになる。

冬場はどうなるんだ、とか、発電量が多すぎて余ったらどうするんだという話もあるが、揚水発電の揚水を日中でも電気が余れば揚水しておけば良い。出力制御の難しい発電、特に原発が無ければ、夜間に必要以上の発電が減らせるので、休日の日中などでも電気が余れば揚水しておけばよい。

それに、今後は電気自動車の普及が進めば、余剰電力が多い日に自動車への充電量を増やすような制御をし、足りない時は電源に戻すような事をやれば良いだろう。充電できる電気自動車は、ソーラーや風量など変動電力と相性も良いし、ソーラーや風力の発電量に応じた充電制御や料金体系など、いろいろなアイデアを実現できる可能性もある。自動車の電気化が進み、それも再生可能エネルギーによる電力で充電すれば、化石燃料の使用量は減らせるので、調整用発電に火力が残っても、自動車が化石燃料の消費を減らせるので、全体としては二酸化炭素の排出量も減らせるはずである。

発電で使う化石燃料だけで二酸化炭素が増えると騒いだり、発電で使う化石燃料だけで、輸入燃料の費用を問題にする新聞記事を見るが、エネルギーはトータルで考えて、どうするのか、もっと議論を進めて考えるべきではないだろうか。

2014年6月1日日曜日

不都合な真実 GDPが増えても電力需要は減っている。


経済成長には電力が欠かせないと言われるので、実質GDPと電力需要(必要な電力量)をグラフにしてみた。
たしかに2010年までは実質GDPと電力需要には相関がある。そころが、2011年を境にトレンドが変わった。
3.11が省エネを加速したのは間違いないが、電力を節約しつつ、実質GDPは成長していることになる。
経済をまわすには電力は欠かせないが、「経済成長とともに発電量を増やさなければならない」という神話は終わったと言える。
「経済成長に原発は必要だ」と言うのは、必ずしも正しい主張ではない事がわかる。

実質GDP(左の数値)と電力総需要(右の数値)


電力需要の出典は
http://www.fepc.or.jp/library/data/demand/2013.html

GDPは
http://ecodb.net/country/JP/imf_gdp.html