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2021年12月10日金曜日

再エネを100%にしたときに必要な蓄電容量

  2050年に、電力を再エネ100%にできると主張する方々がいらっしゃいますが、風力と太陽光は気象に左右されますので、現在は電力を安定的に供給するには火力発電が必要です。将来的に火力発電を蓄電に置き換えることで火力の割合を減らすことができますが、日本全体で電力を安定的に供給するためには、どのくらいの蓄電容量が必要になるか計算してみました。

 まず、再エネのなかでも蓄電のいらない比較的安定的に電力供給できる水力や地熱、海流発電の割合ですが、現在水力は電力全体の7~8%です。小水力などが普及したとしてもせいぜい10%程度でしょう。地熱や海流発電はポテンシャルはあるものの、まだどうなるかわかりません。バイオマスもたいして増えないでしょう。地熱、海流、バイオマス合わせて5%程度供給できるとして、水力も合わせて15%程度と想定すると、残りの85%を風力と太陽光で供給するとなると蓄電が必要になります。

 蓄電容量ですが太陽光なら雨や曇りだとほとんど発電できませんので、雨や曇りがどのくらい連続するか?風力なら風が弱い日がどれだけ続くか、地域によって差も多きいと思いますが、日本全体で電力を融通できるとしたら7日分くらいあれば安定的に供給できるのではないかと思います。(発電所の場所と地域別の気象データーで精密に計算する必要はあるでしょうけれど、ここではおおよその規模を計算したいので7日分と考えます。

 日本の総電力需要は現在1兆kWhで、30年後も同じ*として、その85%を太陽光と風力が必要だとすると年間8500億kWh、7日分蓄電するとなると163億kWh分の蓄電が必要になります。
雨天が続きかつ風が吹かない日が続くということは考えにくいので、実際はこの6~7割くらいあれば足りるのではないかと考えます。
 季節変動も考えないといけませんが、夏場など冷房で電力需要が多いのですが、暑くて電力需要が多いときは晴天率も高いので7日分の蓄電容量は不要になると考えられます。

 以上より、おおよそ100億kWh分の蓄電があれば全て再エネ100%にできるのではないでしょうか?その設備コストですが、1kWhあたり1万円とすると100兆円です。10年の寿命だとすると年間10兆円、国民一人当たりの負担は年間約10万円
 kWhあたり1000円になれば10兆円、10年の寿命だとすると毎年1兆円です。国民一人当たりの負担は年間約1万円、このくらいになると現実的かもしれません。

 もし、乗用車が100%EVになったとして、平均蓄電池容量が平均100kWhで5000万台とすると蓄電容量は合計で50億kWh分、多くの乗用車はあまり使われていないので、この半分くらいは再エネ電力の安定化に利用できる可能性もありますし、各家庭で蓄電すると有利な政策など考えれば電力会社が設置する蓄電容量は減らせる可能性もあります。

 ここでは、素人の思いつきでの概算ですが、再エネを拡大を叫んでいる方々にはもっと精密な計算や見通しなどから再エネ100%のミックス、蓄電容量、そのコストなどを示してほしいと思います。

 *2050年の年間電力需要ですが、さらなる省エネ、高断熱住宅やオフィスの普及、産業構造の変化、人口の減少などで20%の2000億kWh削減、EVが2000億kWhで現在と同じ約1兆kWhとしました。

2021年11月22日月曜日

日本の車が全てEVになった時に必要な電力

日本の乗用車とトラックすべてが電気自動車になったら、どのくらいの電力量が必要か、ガソリンと経由の消費量から計算してみました。

国土交通省の自動車燃料消費量統計にガソリン車両と軽油車両の総走行距離も出ています。

平成28年統計では
年間のガソリン供給量は51300千キロリットル
軽油は25443千キロリットルです
ガソリン車の総走行距離は
605,458百万km
軽油車は
115,549百万km
平均燃費はガソリン車11.8km/リットル
軽油車はトラックバスなど大型車がほとんどなので、
平均約4.5km/リットルです。
電費ですが日産リーフやテスラなどの情報や現状の燃費から
ガソリンエンジンを置き換えた乗用車を置き換えた場合の平均を
5km/kWh
軽油車を使うディーゼルエンジンのトラック、バスをEVに置き換えた場合の平均を
1.5km/kWh
として計算して、総走行距離を掛け算してみます。
ガソリン車(主に乗用車)分の年間必要電力はおおよそ
1200億kWh
軽油車分(主にトラック、バス)でおおよそ
800億kWh
合計で
2000億kWh
現状、日本の総電力需要は約1兆kWhなので20%ほどになります。
これを365日24時間で平均すると
約2300kWの発電所が必要
30年後だとするとさらなる節電、人口減少、高断熱住宅やオフィス普及、産業構造の変化などで今の供給量で足りるだろうし、EVの蓄電池で電力平準化にも役立つはずなので再エネの拡大にもなるはずです。
ということで、発電所を大幅に増やす必要はなくEVの電力はまかなえる計算になります。
「発電に化石燃料を使ったら、ガソリンや軽油を使う内燃機関の車と二酸化炭素排出量は同じではないか?」と考える人がいますが、これも計算してみましょう。
二酸化炭素排出量は最新の石炭ガス化コンバインドサイクルや、ガスコンバインドサイクルでは、
石炭発電、kWhあたり650g (1700℃級IGCC)
ガス発電、kWhあたり310g (1700℃級GTCC)
だそうです。 

2000億kWhだとそれぞれ 0.65kg/kWh、0.31kg/kWhをかけると
1300億kg、620億kg

これをエンジンに置き換えると
ガソリンは1リットルあたり2.323kg
軽油は1リットルあたり2.619kg
年間消費量のガソリンと軽油
51,300,000klと25,443,000kl
にそれぞれ掛算すると約1191億kgと666億kgになる
合計で1857億kgで、石炭発電よりも劣る計算になります。

もちろん、内燃機関もハイブリッド化で二酸化炭素排出量は削減できますが、自動車で二酸化炭素を回収することは困難です。発電であれば二酸化炭素の回収は可能ですし、再生エネルギーの拡大により、二酸化炭素の削減が可能です。
再エネが拡大すれば、太陽光や風力で電気が余る時間帯に格安で充電するなども可能になるでしょう。
資料

2018年7月9日月曜日

蓄電コストはが下がり、原発は無駄になる

世の中には、なぜか再生可能エネルギーを快く思わない人がいます。そして、必ず言う事は「太陽光も風力も出力が不安定で使い物にならない」である。実際、数が多ければ変動は小さくなるし、そもそも需要も大きく変動しているので日本の現状では大騒ぎするほどの事はない。
さて、今後さらに再エネを増やすために重要な技術は蓄電である。揚水発電なども蓄電の一つですが、場所も限られるので、今後大きく増やすことはできない。一方蓄電池は寿命が短くコストが高いという欠点がある。ただし、蓄電池での蓄電コストが高いのは今現在の話である。
蓄電池は自動車やドローン、携帯電話、など様々な目的のために、製造原価の削減とサイクル寿命の高寿命化を目指して今でも開発が続いている。一回の充電で1000kmを超えるような自動車ができれば儲かることが分かっているので、投資も増えているのでしょう。
同じコストの蓄電池でも寿命が倍になれば蓄電コストは半分で済む。蓄電コストはどのくらい下がっているだろうか?住宅用蓄電池はこの10年で半額以下、寿命も倍くらいに伸びているので、蓄電コストは10年で4分の1に下がっている。おおよそ5年で半分の計算になる。10年で4分の1、15年で8分の1、20年で16分の1の計算になる。
現在はまだ、1kWhあたり30円~50円くらいする。これが2040年ころには20分の1前後まで下がる可能性がある。1kWhあたり、1.5円~2.5円くらいになる。
太陽光発電の発電単価は7円/kWhくらいにはなるので、電力のコストは充電を含めても10円以下になる。
電力の分散化が進めば、中央集権型の電力のように長距離送電も不要になり、災害にも強くなる。途上国など電力が乏しい地域にもいっきに拡大できる。安い分散化電力が当たり前になるり、自動車もEV化が進むので、自動車も蓄電設備としての役割を兼ねるようになり、さらに蓄電が加速することになるだろう。それでも、今から原発新設など無駄な投資はやめたほうが良い。原発が40年の寿命を迎える前に、もっと安い電力で原発は無駄になるだろう。

2018年6月4日月曜日

日本は森林や農地を利用せずに、太陽光だけで電力をまかなう事ができるか?

蓄電コストが下がったら、日本は太陽光発電だけで電力はまかなえるか?
それも、森林や農地を破壊せずに実現きるか?

答えはNo


住宅地の10%で太陽光発電なら可能な値ではないだろうか?
日本の住宅地面積は111万ha、道路や学校、工業用地などは含まない。住宅地のうち約10%を太陽光発電に使えるとすると、10万ha以上になる。

1平方メートルあたりの平均発電量は一日あたり300Whくらい。
晴天率や太陽の角度によって発電量は異なるが、日中平均で一時間あたり25Wh発電できれば、一日平均で300Whくらいは発電できる計算です。

1haでは10000平方メートルだから、3000kWh/日になる。

さらに、10万ヘクタールでは
100,000×3,000kWhだから、300,000,000kWh/日になる。

年間に換算すると365倍して、1000億kWh/年



2017年9月4日月曜日

原発が止まって火力が増えたのは一時的

原発が止まって火力発電が増えたという言われていますが、どの程度増えたのか調べてみました。

総発電量の情報から確認を確認してみます。
http://www.fepc.or.jp/enterprise/jigyou/japan/

ここに、発電量の情報が出ています。割合で書かれているので、それぞれの電源別発電量を計算してみました。1パーセント未満の数値はまるめられているのでおおよその値です。
確認してみると、2007年の火力総発電量は約6700億kWh、2015年度は約7500億kWhです。2007年の火力発電量を100%とすると、2015年は112%、
12%しか増加していないことがわかりました。
最大でも2012年の24%増です。

この間GDPは増加していますので、経済成長していますから、家電機器の省エネ化、LED照明などによる省エネ化、多くの企業努力、産業構造の変化によって電力消費量が減っている事と、再生可能エネルギーが増えている事などで、原子力が無くても、火力発電の量が減ってきているものと思われます。

今後、高効率なコンバインドサイクルの火力の導入がさらに進み、更なる省エネも進み、再生可能エネルギーの拡大余地もありますので、2007年比で火力発電はさらに減らせる可能性があります。原発事故の後に、原子力が無いと火力発電の増加で大変な事になると大騒ぎしていましたが。当初考えていたよりも火力発電を増やさないで済んでいるということになります。

残念ながら2016年以降は電源別発電量が発表されないようなので、2016年はどうだったのか見つけることができませんでした。








2017年7月31日月曜日

同じ化石燃料を使うのに、電気自動車とガソリンやディーゼル車とどちらが良いか?

フランスやイギリスで「2040年以降、ガソリン車やディーゼル車など化石燃料を使う内燃機関の車を禁止」が発表されてから、電気自動車(EV)の開発加速が始まった。
そうすると、すぐに「火力でつくる電力のコストが、火力(内燃機関)より安くなることは原理的にありえない。」と言い出す評論家が出てきた。さらに「可能性があるのは原発だけ」と、原発推進派が喜んでいる様だ。

モーターは速度に応じた最適な制御が出来て、回生ブレーキで車にブレーキをかけるときに、車の運動エネルギーを電気エネルギーに戻すことができるから、より少ない内燃機関より電気モーターの方が有利である。そこで、ざっと計算してみよう。テスラによると、100kWhの充電で400km以上走ることができるという。1kWhは3600kJ(キロ ジュール)100kWhは360,000kJこれで400km走るから、1kmあたりにすると900kJである。
ガソリン1リットルが燃焼したときの発熱量は34,500kJ、燃費の良い自動車でリッター20km程度
1kmあたり1725kJ,、電力量に換算すると0.48kWh

火力発電の効率だが、最新のガスコンバインドサイクルでは60%を超える効率の発電所が出てきている。火力の場合は火力発電の効率も計算に入れる必要がある。すると、
900÷0.6=1500kJの火力発電用の燃料が必要という計算になる。発電したものをEVに充電して使った方が若干良いかほぼ同じになる。

火力発電の場合、排熱利用もできるし、排気ガスの処理も一括して行える。二酸化炭素の回収もやろうとすれば自動車よりやりやす。燃料も様々なものを使うことができる。ガソリンの流通コストより、送電の方が、エネルギーで考えると、経費も安いということで、火力発電所で発電した電力で自動車を動かす方が、内燃機関で自動車を動かすより、環境にも良くて、コストも安そうだ。

さらに、電気自動車の場合は充電池があるため、火力だけではなく、再生可能エネルギーを使いやす。車を24時間稼働させている人は少ないだろう。再生可能エネルギーの余っている時間帯に充電すれば、安い電気で走ることができるようになるだろう。また、自宅や職場で太陽光発電で充電しても良い。土日や買い物程度にしか車を使わない人の場合、車庫に設置した太陽光パネルで十分充電できるようになるかもしれない。


電気自動車はいかに、軽くて安くて長寿命の蓄電池(二次電池)を開発できるかで、差別化できます。今後さらに蓄電池開発の競争が激しくなることが予想ます。その結果、充電コストが下がり、発電の変動が多い太陽光や風力発電が使いやすくなり、普及に拍車がかかることは間違いない。

ヨーロッパ各国は、電気自動車が自国の利益に貢献できることをわかって、2040年の規制に踏み切ったと思う。日本も遅れをとらないような、政策をかんがえるべきだ。



2016年10月17日月曜日

リニア新幹線に原発は向かない

東京電力柏崎刈羽原発、あるいは中部電力の浜岡原発再稼働の話題とともに出てくるのが、リニアモーターカーの新幹線には原発が必要だという議論。
でも、ちょっと考えてみると、高速鉄道に原発は不向きだ。なぜならば、高速鉄道は深夜から早朝にかけては運行しない。特に短時間で長距離を移動するリニア新幹線で深夜に移動する必要性はない、例えば品川駅を深夜0時過ぎに出て名古屋に深夜1時ころ到着するなんて利用者はほとんどいないだろう。メンテナンスもあるので、深夜から早朝は運転を止めることになる。運転を止めている時間帯の消費電力は非常に小さくなる。
一方で、原発の運転は厄介だ、出力を短時間で簡単に調整できない。だから深夜電力は安くしても使ってもらったり、揚水発電などで調整しなければならない。
もし、リニア新幹線のために原発を駆動したら、さらに深夜の電力が余って困ることになる。リニア新幹線のために原発が必要だという噂はどこから出たのかわからないが、たぶん、ありえない。オンオフの簡単な発電の方が調整しやすい。高効率のコンバインドサイクルなどが向いていると思う。
たぶん、「リニアには原発何基分の電力が必要」という話が、「リニアには原発が必要」という話にすり替わったのだろう。

2016年10月13日木曜日

東京の大規模停電から言える事、分散型の電力を拡大すべき

10月12日に発生した東京の大規模な停電、老朽化した電線が問題となっているが、そもそも、東京周辺から大電力を都心部に送り込まなければならないところが問題だと思う。また、中央省庁までもが送電されてくる電力を頼りにしているところも問題、様々なリスクが、今回の停電で露呈したことになる。
解決策の一つは、電力の分散化、太陽光発電と蓄電を都心部のビルなどに増やし、足りない分はガスタービンを用いたコジェネなどで長距離送電に頼らない電力を増やすべきだろう。企業や中小の病院y診療所、商店なども蓄電設備と出来れば太陽光発電を増やして、長時間の停電に耐えられるようにすべき。テロや災害にも強くなる。町中の街灯なども太陽光を補助電源とできるようにすれば、かなりの送電の負担を減らすことができる。
原発は都心から遠く離れた発電所から、人里離れた山岳部などを経由して長距離送電が行われている。テロに弱いし、メンテナンスも大変だ。
今回の停電をきっかけに、多少コストがかかっても、蓄電設備+太陽光発電で、電力の分散化を加速すべきだ。

2016年4月20日水曜日

熊本地震で川内原発を止めても大丈夫か?


川内原発を止めた状態で、熊本変電所(または熊本変電所を通る送電線)が切れた場合に、南九州は大丈夫か?というのが話題になっているので、計算してみました。
九州電力の現在供給可能量は1243万kW(供給可能電力は九州電力のホームページ参照。)
宮崎と鹿児島など南部の電力使用量は20~25%程度、使用量の割合は、http://www.japan-now.com/article/190796595.html

から算出できます。おおよそ、ピークで300万kW程度の供給可能であれば大丈夫という計算になります。夏場でなければ、需要は最大供給量の70%程度の需要で足りています。
ということで、240万kW程度あれば、川内原発止めた状態で熊本変電所がやられても、足りる計算になる。南九州の火力は240万kWの能力があるので、火力だけで何とかなりそうです。さらに、揚水発電所もあるので、日中の短時間のピークも対応できそうです。

結論は、川内原発を止めた状態で、北部九州と結ぶ送電線や変電所が地震で壊れても電力的には大丈夫と思われます。あくまでも公開されている情報からの推定です。


2016年1月13日水曜日

原発はエネルギー安全保障には使えない

万が一石油やLNGの供給が止まった場合のエネルギー安全保障のために原発が必要だという主張があります。本当にそんなことが可能でしょうか?
現在の原発では無理でしょう。理由は原発は出力調整が簡単にできません。短時間に変動する需要に対して火力発電がなければ需要調整が不可能だからです。もちろん、水力発電も調整電力に使うことが出来ますが、水力発電は容量に限りがあり日本では原発+水力では需要変動に耐えられません。つまり、火力でとくに調整電力に多用されているLNGの供給が止まれば、原発もほとんど動かせなくなるということです。
解決する手段は、短時間で出力調整可能な原発を開発するか、蓄電による需要調整だと思います。蓄電コストが下がり普及すれば、廃棄物の処理に困るような原発ではなく、風力や太陽光発電を普及させたほうが良いのではないかと思います。
エネルギーの安全保障は重要ですが、単純に原子力があれば大丈夫だと考えるは、間違いですね。

2016年1月2日土曜日

電気料金の国民負担増の原因は円安

「電気料金の国民負担増加の原因は、原発停止と太陽光などの再生可能エネルギーの増加だ」という、人たちがいるが、現時点での主な原因は、「円安」でしょう。

2010年は1ドル約88円 電力料金にかかる国民負担14.4兆円
ドルに換算すると、電力料金にかかる国民負担1640億ドル
2014年は1ドル約106円 電力料金にかかる国民負担17.3兆円
ドルに換算した、 電力料金にかかる国民負担1633億ドル

ドルに換算すると変化がない、化石燃料の価格は下がっているが、発電に使っているLNG価格はあまり下がっていないそうなので、円安の影響が最も大きいと思います。


http://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/2015html/1-3-1.html から



















円/ドルの為替推移は
http://ecodb.net/exchange/usd_jpy.html#index01




2015年8月18日火曜日

川内原発の再稼働が必要な4つの理由は本当か?

川内原発の再稼働に関して、もっともらしい記事を読んだ。
「川内原発の再稼働が必要な4つの理由 再稼働がもたらすリスクとベネフィット」
という題名だ。

ちょっと説明に無理があるのではないかと感じた。

まず、エネルギーの安全保障、エネルギーの入手先を分散し、エネルギーの種類を増やすと、もし何かあった場合に全て停止することが無く、エネルギー安全保障になる。確かにその通りですが、原子力はどうだろう。原発と言うのは出力調整が難しい、需要が多くても少なくても出力調整できないので困る。
つまり、変動する需要に対して必ずオンオフの簡単な電源が必要になる。3.11以前の原発が3割稼働していた時期でも、需要変動に対応しているのはほとんどが火力である。現在、原発が無くても火力で需要に対応できたが、もし、火力がほとんど止まったとすると、原子力だけでは時間帯による需要変動にまったく対応することが出来ない。もちろん、揚水発電所を増やしたり、蓄電設備を増やせば対応可能だが、蓄電を増やすなら、廃棄物の処理も決まっていない原発よりも、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを増やすべきではないか。

二つ目が、電気は足りているか、記事によると「夜間に火力で揚水して、日中のピーク時に揚水で発電している」ような事が書かれている。そもそも、揚水発電は、深夜から早朝に原発の電気が余ってしまい、出力を落とせないため、どうしても需要を増やす必要があり、苦肉の策として揚水発電が普及してきた。ピーク電力はコンバインドサイクルなどで対応可能ですし、最新のコンバインドサイクルは効率60%程度と効率も良く、短期間で設置が可能だ。老朽化した火力を使い続けているというが、3.11から4年も古い火力を使い続けて最新の火力を設置してこなかった方が問題ではないか。

電気料金いついて、原発は現在のコストを考えると安いかもしれないが、実現していない核燃料サイクルありきの見積もりであり、使用済み核燃料の最終的な行き場もコストもわからない。将来にツケを回しているだけではないか。

また、よく言われる理由が二酸化炭素の排出量、前にも書いたが、今ある稼働が可能と思われる日本の原発を全て稼働しても、全地球上の二酸化炭素の0.3%にも満たない。廃棄物のリスク、事故のリスクがある中で無理やり稼働させて減らす量だろうか?自動車や物流などでの二酸化炭素排出量、セメントの製造で発生する二酸化炭素排出量もかなり多いはずであり、ほかでも二酸化炭素削減はできるはずである。原子力を動かしたい理由に無理やり二酸化炭素排出量を大げさに言っているように感じる。

以上のように、原発を稼働させなければならない理由は、むりやりこじつけているように感じる。

2015年8月17日月曜日

原発比率は3~4割以上に増やせません。

日本の原発比率を7割8割に増やすべきだという話を聞いたことがあります。
素人ならともかく、そうでもなさそうな人でも、そう発言している人がいますので、驚きました。

原子力は出力調整は制御棒の抜き差しで簡単に出来ると思われがちですが、そうではありません。ニュースなどでも稼働から送電開始し、安定な出力得るまで何日もかかっている事がわかります。現在の原発はホウ酸水の濃度などを調整しながら、安定する運転をするまでに時間がかかり、日中と深夜の電力調整は簡単にできません。したがってベースロード電源と言われます。

深夜から早朝にかけての電力使用量は日中ピークの3~4割程度、これ以上原発を増やすと、無理やり深夜から早朝に電力を使うか、揚水発電の揚水に使うか、蓄電池に充電するかです。どうやっても7割8割に増やす事はできません。
フランスは原発の割合が多いと言われていますが、島国の日本と違って余った国外に電力を送電できます。日本でも一つの電力会社だけ原発比率を増やす事は可能ですが、全体で7割8割など、ありえないです。

揚水発電や蓄電を増やすならば、再生可能エネルギーに使う方が賢明でしょう。「二酸化炭素排出量を減らすために原発比率を増やしたい」と言っても、調整電力の火力発電をやめることができないのが現状です。

電気自動車を増やして、原発比率を増やすために、夜間電力の需要を増やしたいという目論見もあるようですが、電気自動車の普及には蓄電池の更なる電力密度向上、長寿命化、コストダウンなどが必要で、それが実現すれば、再生可能エネルギーの充電コストも下がりますので、原発を増やせる理由にはならなくなるでしょう。

2015年8月13日木曜日

日本の原発稼働で二酸化炭素排出量はどのくらい減らせるか?

川内原発の稼働が始まりました。
「二酸化炭素削減のために、原発稼働はやもうえない。」という人もいます。いったいどのくらいの二酸化炭素が削減できるのか計算してみました。
1kWhあたり、火力と原子力の二酸化炭素排出量の差は、おおよそ、
500グラム=0.5kgです。
(最新の火力は474グラム、原子力は一番良い条件で計算して20グラム
日本の年間総需要は電力会社合計で、約9000億kWh
そのうち、20%強の、2000億kWhを原発にしたとして、
2000億×0.5kg=1000億kg
=1億トン
世界の二酸化炭素総排出量は2012年で、
326億トン、そのうち日本は約12億トン
世界の約0.3%、日本の排出量の8%削減になる。
原子力の廃棄物にかかるコストや、未完成の核燃料サイクル、事故が発生したときのリスクを考えた時に、それでも削減しなければならない量なのだろうか?

ちなみに
2014年度の電力需要は,10社販売電力量合計で 8,230 億kWh,対前年伸び率 (単位:億kWh,%)  3.0 %減と,4年連続で前年実績を下回った

電力需要のピークは
2007年度の電力需要は,10社販売電力量合計で 9,195 億kWh

ピーク時から約1000億KWhも減っている。

100万キロワットの原発が70%稼働できたとして、一基あたり
100万×24時間×365日×0.7=61億3200万kWh/年
1000÷61=約16
約原発16基が不要になった計算です。

照明のLED化など、省エネが進んだからだろう。省エネの効果で0.5億トンの二酸化炭素が減っていることになります。

電源別二酸化炭素排出量
http://www.fepc.or.jp/nuclear/state/riyuu/co2/sw_index_01/

世界の二酸化炭素排出量
http://www.jccca.org/chart/chart03_01.html



2015年5月13日水曜日

アメリカ等では、太陽光発電+蓄電は間違いなく拡大する。

日本でも、山間部などの数件の家庭に送電するために電柱や送電線などメンテナンスを含めると費用がかかるが、都市部での黒字で山間部などへ送電するための赤字を補てんしているから成り立っている。
アメリカなど広大な国土ではさらに費用がかかる。アメリカの住宅地は日本と違って広い面積に点在している。このため、メンテナンスが追い付かず送電の故障も多いそうだ。大出力の原発で、長距離&広域送電は国土の広い国には向いていない。同じコストなら、分散型の方が良いに決まっている。
アメリカや中国などでは、蓄電のコストが下がれば、太陽光発電+蓄電が、間違いなく爆発的に普及する。テスラが低コストの蓄電設備をリチウムイオン電池で発表した。コスト競争は始まったばかりで、今後低コスト化が進むだろう。また、最近ではアルミイオン電池も研究が進んでいる。長寿命で7500回充放電でも性能があまり低下しないことが発表された。毎日充放電しても20年は使える計算になる。アルミならリチウムよりコストも下がるはずだ、「蓄電は高いからダメだ」なんて話は数年後にはなくなるかもしれない。
蓄電池の低コスト化、長寿命化は電気自動車でも期待されているので、実現出来れば世界中へ売れるのは間違いない。日本の企業にとって、ビジネスチャンスのはず。需要が大きいだけに、青色発光ダイオードよりも莫大な利益になるはず。特に化学系企業などには頑張ってほしいし、政府も原発ばかりではなく、蓄電技術開発に投資すべきだ。

2015年5月1日金曜日

エネルギー革命が始まった 「原発よ、さようなら」

原発推進派、再生可能エネルギーの消極的な方々のご意見は
「太陽光発電や風力発電は変動が大きくて使いにくい、蓄電すれば使いやすいが、蓄電コストが高くて実用にならない。だから太陽光や風力は増やせない。だから原発が必要だ。」という。

ところが、大きく変革が進むはなしが出てきた。
テスラで有名な イーロン マスク氏が 蓄電池の価格を大幅に改善できることを発表した。

そう、蓄電コストが安くなれば、革命的に世界が変えられる。蓄電コストを下げるためにはどうするか?蓄電池そのもののコストを下げるか、蓄電池を長寿命化すれば良い。
例えば一般家庭でど太陽光発電と蓄電を組み合わせたコストがどの程度なら電力会社から電気を買わなくて済むだろうか?

だいたい、1kWhあたり20円を切れば良いだろう。
太陽電池パネルは価格が安くなり、1kWあたり30万円として平均毎日3kWhくらい発電するとして、20年のライフとすれば
30万円÷(3×365×20)=14円くらい、充電コストは
6円/kWhにする必要がある。
コストを6円/kWhとするためには、充放電の寿命を5000回として、30000円/kWh
寿命が10000回ならば60000万円/kWh
となる。

テスラの報道によると、10kWhの電池で35万円、1kWhあたり35000円、10年間保証だそうなので充電単価は5~6円/kWh程度になる様です。

その後の報道を読むと、1kWhあたりの充電コストを2セント=2円程度を目指している様です。
そうなると原発の正当性はありません。もう原発は不要ですね。原発新設など無駄な投資はやめるべきでしょう。

実際、太陽電池は100Wで1万5千円以下で出回っているので、他の設備やメンテナンス費用を入れても1kWhあたり20万円を切るかもしれません。そうなると、電力会社から電気を購入するよりも安くなる可能性もあります。

蓄電コストダウンが起これば、電力の地産地消、分散化など世界が変わる事は間違いありません。アメリカ企業ではなく、日本の企業にも頑張ってほしいところです。

関係する報道
Forbes
BBC

テスラの発表

2015年1月18日日曜日

新興国の発電量が急速に増えている

日本やアメリカなどは2007年をピークに省エネ等が進んでいるので、総発電量は微減傾向にありますが、中国の総発電量は2010年にはアメリカ合衆国を上回り、インドの総発電量は2012年には日本を上回っている。
世界の二酸化炭素排出量が急速に増えているので、新興国を向けに、高効率の火力発電や再生可能エネルギーの拡大が必要だとわかります。

データー入手先



2014年7月28日月曜日

原発停止で輸入赤字が拡大したのか?

原発停止で輸入赤字が拡大していると騒いでいる人がいるが、実際は鉱物性燃料の値上がりや為替変動の影響の方が多い。

鉱物性燃料の輸入額推移をグラフにしてみた。
2008年と発電用の燃料輸入が増えたという2013年の輸入は金額では、鉱物性燃料輸入額27兆円代でほぼ同じ。(2008年の方がわずかに多い)

情報入手先: http://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/time.htm

輸入総額の鉱物性燃料の割合は、2012年(34.1%)から2013年(33.7%)でわずかに下がっている。




























2014年7月5日土曜日

なぜ、ドイツ国民は再生可能エネルギーを歓迎しているのか?

ドイツでは再生可能エネルギーが増え続け、2014年の1kWhあたりの負担は6セントを超える見通し。(1セントは1ユーロの100分の1)、物価を単純に為替で比較はできないが、日本円にすると9円くらいになる。

ドイツ大使館のサイトに掲載されている再生可能エネルギー負担

それでも、ドイツの多くの人たちは、再生可能エネルギーを歓迎している様だ。

http://www.japan.diplo.de/contentblob/4211004/Daten/4169975/201401DE_Umfrage.pdf

なぜ、コスト負担が増えても、再生可能エネルギーを歓迎する人が多いのだろう?

一つは、住宅の高気密・高断熱化が進んでいて、エネルギー消費量が減っていることがある。(日本より夏場は涼しいので、そもそもエアコンは不要で、エネルギー消費が増えるのは冬場。)また、太陽光発電の設置など、個人住宅だけではなく集合住宅でも行われていたり、コジェネで暖房していたりと、電力を売る側の立場の人も多いのかもしれない。

ドイツでは、環境に積極的な人が多く、長期的な視野を持つ人が多いのかもしれません。ドイツの太陽光発電の急速な普及で、ソーラーパネルは値崩れを起こして、ドイツのメーカーが倒産したりしています。パネルの価格が下がり続け、数年前まで10万円くらいしていたものが同じ発電量で2万円くらいまで下がっています。価格が下がったので途上国の人たちでもソーラーパネルが購入できるようになってきました。ドイツの人は損をしたかもしれませんが、今まで電気が来ていなかった、貧しい人たちに、小さな電力が供給できるようになり、情報へのアクセス、子供たちの教育などにも役立っています。ドイツの活発な再生可能エネルギーへの取り組みは、途上国の生活に大いに影響を与えているわけです。

日本でも、再生可能エネルギーの普及によるコスト負担を騒いでいる人もいますが、消費税の増税負担などと比較すると桁違いに小さい負担増です。再生可能エネルギーは国産エネルギーで海外からエネルギー調達する必要がないので、エネルギーの輸入量を減らすことができます。(もちろん、厳密には、発電するための材料などは輸入に頼っていますが。)
一家庭あたり、500円から1000円の負担増で社会が変えられるなら、騒ぐほどの事では無いですね。そのくらい省エネでなんとかなりますし、日本人も、太っ腹ドイツ人を、少しは見習ってもよいのではないかと思います。

モンゴルの遊牧民の住まい(ゲル)に設置されたソーラーパネル
価格が下がり、多くの家庭に普及し、テレビや携帯の充電などに使われている。

2014年6月10日火曜日

太陽光発電が増えても問題なし

「太陽光発電が増えると、電源が不安定になり迷惑だから、増えたら困る。」という話しを良く聞くが、本当にそうだろうか?
太陽光発電の発電量が多い時間帯は、9時~3時頃まで、その時間帯は電力使用量の多い時間帯だ。
http://www.meti.go.jp/setsuden/20110513taisaku/16.pdf
などに情報が出ている。
電力使用量の多い時間帯に発電量が多いので、迷惑にならない。情報にある、夏場のグラフを見ると、ピークの約6000万キロワットのうち1000万キロワットくらいを太陽光でまかなっても問題ないように見える。
曇りや雨の日は、発電量が少ないから、どうするのだ?という意見がある。夏場のカンカン照りの日と曇りや雨天の日では、そもそも気温が違う。その差は少なくても3~4℃以上ある。
参考文献によると、東京電力管内で1℃上がると170万キロワット余計に必要になるそうだから、4℃で680万キロワット少なくて良い計算になる。ということは、曇りや雨で680万キロワット発電できなくなっても問題ないことになる。

冬場はどうなるんだ、とか、発電量が多すぎて余ったらどうするんだという話もあるが、揚水発電の揚水を日中でも電気が余れば揚水しておけば良い。出力制御の難しい発電、特に原発が無ければ、夜間に必要以上の発電が減らせるので、休日の日中などでも電気が余れば揚水しておけばよい。

それに、今後は電気自動車の普及が進めば、余剰電力が多い日に自動車への充電量を増やすような制御をし、足りない時は電源に戻すような事をやれば良いだろう。充電できる電気自動車は、ソーラーや風量など変動電力と相性も良いし、ソーラーや風力の発電量に応じた充電制御や料金体系など、いろいろなアイデアを実現できる可能性もある。自動車の電気化が進み、それも再生可能エネルギーによる電力で充電すれば、化石燃料の使用量は減らせるので、調整用発電に火力が残っても、自動車が化石燃料の消費を減らせるので、全体としては二酸化炭素の排出量も減らせるはずである。

発電で使う化石燃料だけで二酸化炭素が増えると騒いだり、発電で使う化石燃料だけで、輸入燃料の費用を問題にする新聞記事を見るが、エネルギーはトータルで考えて、どうするのか、もっと議論を進めて考えるべきではないだろうか。