日本の乗用車とトラックすべてが電気自動車になったら、どのくらいの電力量が必要か、ガソリンと経由の消費量から計算してみました。
国土交通省の自動車燃料消費量統計にガソリン車両と軽油車両の総走行距離も出ています。
平成28年統計では
年間のガソリン供給量は51300千キロリットル
軽油は25443千キロリットルです
ガソリン車の総走行距離は
605,458百万km
軽油車は
115,549百万km
平均燃費はガソリン車11.8km/リットル
軽油車はトラックバスなど大型車がほとんどなので、
平均約4.5km/リットルです。
電費ですが日産リーフやテスラなどの情報や現状の燃費から
ガソリンエンジンを置き換えた乗用車を置き換えた場合の平均を
5km/kWh
軽油車を使うディーゼルエンジンのトラック、バスをEVに置き換えた場合の平均を
1.5km/kWh
として計算して、総走行距離を掛け算してみます。
ガソリン車(主に乗用車)分の年間必要電力はおおよそ
1200億kWh
軽油車分(主にトラック、バス)でおおよそ
800億kWh
合計で
2000億kWh
現状、日本の総電力需要は約1兆kWhなので20%ほどになります。
これを365日24時間で平均すると
約2300kWの発電所が必要
30年後だとするとさらなる節電、人口減少、高断熱住宅やオフィス普及、産業構造の変化などで今の供給量で足りるだろうし、EVの蓄電池で電力平準化にも役立つはずなので再エネの拡大にもなるはずです。
ということで、発電所を大幅に増やす必要はなくEVの電力はまかなえる計算になります。
「発電に化石燃料を使ったら、ガソリンや軽油を使う内燃機関の車と二酸化炭素排出量は同じではないか?」と考える人がいますが、これも計算してみましょう。
二酸化炭素排出量は最新の石炭ガス化コンバインドサイクルや、ガスコンバインドサイクルでは、
石炭発電、kWhあたり650g (1700℃級IGCC)
ガス発電、kWhあたり310g (1700℃級GTCC)
だそうです。
だそうです。
2000億kWhだとそれぞれ 0.65kg/kWh、0.31kg/kWhをかけると
1300億kg、620億kg
これをエンジンに置き換えると
ガソリンは1リットルあたり2.323kg
軽油は1リットルあたり2.619kg
年間消費量のガソリンと軽油
51,300,000klと25,443,000kl
にそれぞれ掛算すると約1191億kgと666億kgになる
合計で1857億kgで、石炭発電よりも劣る計算になります。
軽油は1リットルあたり2.619kg
年間消費量のガソリンと軽油
51,300,000klと25,443,000kl
にそれぞれ掛算すると約1191億kgと666億kgになる
合計で1857億kgで、石炭発電よりも劣る計算になります。
もちろん、内燃機関もハイブリッド化で二酸化炭素排出量は削減できますが、自動車で二酸化炭素を回収することは困難です。発電であれば二酸化炭素の回収は可能ですし、再生エネルギーの拡大により、二酸化炭素の削減が可能です。
再エネが拡大すれば、太陽光や風力で電気が余る時間帯に格安で充電するなども可能になるでしょう。
資料再エネが拡大すれば、太陽光や風力で電気が余る時間帯に格安で充電するなども可能になるでしょう。
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