2014年10月28日火曜日

技術士一次試験を受験してみよう

技術士というと、何だか難しい資格のように感じます。
一次試験と二次試験があり、二次試験で合格するのは確かに技術系の資格の中では、難関だと思われます。実務経験が無いと二次試験に合格するのは難しそうです。

でも、一次試験は難しくありません。大卒レベルと言われていますが、一次試験に限って言えば合格率も高く、他の技術系の試験と比較しても、比較的やさしい試験だと思います。

大卒でも理系ではない人、大卒ではない人など、技術士補になれる資格が取得できますし、技術系の大卒レベルを客観的に認めてもらえる手段ですので、転職や就職等にも有利かもしれません。

試験は、基礎科目、適正科目、専門科目があります。
すべてマークシートの5択試験ですが、適正科目以外は全て回答する必要がありません。多くの試験が60%以上の正解で合格としていますが、50%が合格ラインです。

基礎科目と適正科目は、常識的な問題を解くことができれば良いので、中学生でも参考書を十分読んでおけば合格できると思われます。(最年少は8歳で合格した人がいるそうです。

基礎科目は5種類の郡に分かれていて、各6問中3問を回答します。
1郡 設計・計画に関するもの
2郡 情報・倫理に関するもの
3郡 解析に関するもの
4郡 材料・化学・バイオに関するもの
5郡 環境・エネルギーに関するもの

各郡でそれぞれ6問ありますが、この中から答えられそうな3問を選んで回答します。
(各郡3問を超えて答えると失格です。)
全部で30問質問され、15問回答すれば良く、50%正解なら合格ですから、30問中8問正解すれば合格ですので、不得意なところは捨てても大丈夫です。

適正科目は15問出題されて8問正解する必要がありますが、出題範囲が限られているので、問題集で練習しておけば大丈夫でしょう。

専門科目は20の部門に分かれています。機械、船舶海洋、航空宇宙、電気電子、化学、繊維、金属、資源工学、建設、上下水道、衛生工学、農業、森林、水産、経営工学、情報工学、応用理学、生物工学、環境、原子力放射線があります。
専門科目の試験は、35問出題され25問解答します。やはり、25問を超えて解答すると失格です。35問中回答できそうな問題から25問答えて、その半分、13問正解すれば合格です。運がよければ、10問がわかれば、5択なので残りの15問はランダムに解答しても、確率的には3問は正解になる可能性があります。
2時間の試験ですが、35問全てに目を通して解答を選ぶと時間が足りなくなりますので、答えられそうもない問題はどんどんパスしましょう。また、後半に比較的簡単な問題が含まれていたりしますので、後ろから試験を解答していっても良いかもしれません。
試験終了の少し前には、26問以上解答していないことを確認しましょう。

過去問を見ると、比較的、教科書に出てくるような基礎的な問題が多く出題されています。専門書などを何度か読んでおけば、難しい問題は少ないと思います。
(電験三種と比較して簡単な問題が多く、50%正解で合格です。)

理科系出身ではない場合は、経営工学などが比較的やさしいと思います。特にメーカー勤務の方などには馴染みがある設問も多いので、過去問をいきなりやってみても、合格点に達することが出来る人も多いと思います。

試験の情報や過去問は日本技術士会のウエブページに出ています。
http://www.engineer.or.jp/c_categories/index02009.html

技術士と聞いて最初からビビってしまわず、技術士補になれる一次試験を積極的に受験してはいかがでしょうか?

以上2014年時点の情報です。

2014年10月26日日曜日

ワンコインモバイル


外出時や通勤時に、ちょっとメールを見たりニュースを読んだりする程度で、スマートフォンに月に何千円も支払うのはもったいない。

そこで、「ヨドバシカメラオリジナル ワイヤレスゲート WiFi+LTE SIMカード」の一番安いプランを使ってみました。月に500円で足りてしまう。これなら、負担はほとんどありません。


simルーターは友人に譲ってもらった、BF-01D (シムロック解除品)
あらかじめ、ルーターとPCなどを接続できるようにしておきます。
私はi-Pod tatchから、操作してみました。 

simを取り付けて、電源を入れます。

PCなどからルーターに接続して、ブラウザーを立ち上げ、 http://192.168.13.1/に接続すると、設定画面が出てきます。
同梱されているカードの通りに設定 

----------------------------------- 

名前:任意 
APN:xi01.wi-gate.net 
( LTEが使えない機種は foma01.wi-gate.net と設定するように注意書きがありました。) 
ユーザー名:wg@sim 
パスワード:wg 
認証タイプ:CHAPまたはPAP
 -----------------------------------

次に、そのまま、ブラウザーから適当なURLをインプットすると
http://www.wi-gate.net/sim/start/につながるので、
そこにクレジット等の情報を入れると終了、問題なく動くようになりました。

上手く設定できないと返品できないシムの価格3000円+消費税240円を損するので、ちょっと心配しましたが、問題なく設定できました。

メールのやりとりや、ニュースサイトを見たりする程度なら、安いスマートフォン+格安料金のシムで十分です。さすがにFaceTimeは動画はダメでしたが、音声はまったく問題がありませんでした。

ストリーミングラジオ放送も電車で移動中に64kbpsや32kbpsでは十分実用になりました。
残念ながら、さすがに128kbpsのストリーミングは連続して受信は出来ませんでした。







2014年8月20日水曜日

放射性物資のトリウムを含む、ランタンのマントル

放射性物質のトリウムを含む民生品、ランタンのマントルです。
カウンターを直置きすると、毎時5~6マイクロシーベルト
霧箱の実験のためにキャンプ用品店で購入しました。
最近は、トリウムを含まない物が多いようです。


2014年7月28日月曜日

原発停止で輸入赤字が拡大したのか?

原発停止で輸入赤字が拡大していると騒いでいる人がいるが、実際は鉱物性燃料の値上がりや為替変動の影響の方が多い。

鉱物性燃料の輸入額推移をグラフにしてみた。
2008年と発電用の燃料輸入が増えたという2013年の輸入は金額では、鉱物性燃料輸入額27兆円代でほぼ同じ。(2008年の方がわずかに多い)

情報入手先: http://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/time.htm

輸入総額の鉱物性燃料の割合は、2012年(34.1%)から2013年(33.7%)でわずかに下がっている。




























2014年7月24日木曜日

記憶力低下を年齢のせいにしていませんか?

以前、中国を旅行した時に、同じツアーに参加していた60代後半くらいの人が、突然中国語で現地の人と会話を始めたので、後で何年くらい勉強したのかたずねたら、驚いたことに「中国語を習いはじめた3年目です。」とおっしゃっていました。40代、50代になると、「今更勉強しても記憶力が落ちているから無理だ。」という言い訳をする人が多いが、実際はそんなことは無い。その気になれば若い頃と変わらない記憶力も取り戻せるはず。
「10代、20代のころと比較すると記憶力が落ちている。」と主張される方がいらっしゃるが、それはそうだ。学生の頃のように受験だとか定期試験だとかで、毎日トレーニングされていた脳と、面倒な勉強を避けている脳では、差がついてあたりまえ。毎日トレーニングしていないのだから体力が落ちるように、記憶力が落ちたり、計算力が落ちたりしてしまう。短期間でサボり癖のついている脳みそを受験勉強していた頃のように取り戻すのは難しそうだが、まず三ヶ月くらい何でも良いので続けるとだんだん記憶力が学生の頃のように戻ってくるのが実感として出てきます。半年もすると、たぶん80~90%は取り戻せます。それに、まずは趣味で記憶力アップなら、学校のときのようなプレッシャーはかからないので、思ったより楽しい。楽しいから覚えられる。という良い循環になってきます。
ということで、年齢のせいで記憶力が低下している何て、言い訳はやめて、今日から新しい事にもチャレンジしてみましょう。

2014年7月7日月曜日

日本の水力発電ポテンシャル

日本の国土に降る雨を全て発電に使えるとしたら、どのくらいになるだろうか?
雨量は地域によって差があるので細かく計算すると大変な作業になるので、どのくらいになるかを規模感で計算してみることにする。

日本の総面積×年間雨量で、年間降る雨の質量が計算できる
それに平均標高をかけてやれば、位置エネルギーが計算できる。

日本の総面積は 377900km^2 = 3.779×10^11平方メートル
年間の平均雨量は 1718mm/年 = 1.718メートル
日本平均標高394メートル

ということで、質量は3.779×1.718×1000kg=6.492×10^14

[位置エネルギー]=mgh = 6.492×10^14×9.8×394=2.507×10^18ジュール

これをkWhに直すためには、3.6×10^6で割ると、

0.6964×10^12kWh = 約6700億kWh分

日本の年間電力需要は約 1×10^12kWh =1兆kWh

ということで、日本に降る雨を全て使って水力発電をやっても、日本の電力需要は賄えない計算になります。

ちなみに、実際日本の水力発電量は年間、約900億kWhくらいなので、

900÷6700 =約 0.13

ということで、降水した水の持っている位置エネルギーの約13%を電力に変換している計算になります。

実際には山岳部の降水量が多いなどで、13%という数字が出せているものと考えます。

水力発電量の情報は
http://www.fepc.or.jp/enterprise/jigyou/japan/
参照



2014年7月5日土曜日

なぜ、ドイツ国民は再生可能エネルギーを歓迎しているのか?

ドイツでは再生可能エネルギーが増え続け、2014年の1kWhあたりの負担は6セントを超える見通し。(1セントは1ユーロの100分の1)、物価を単純に為替で比較はできないが、日本円にすると9円くらいになる。

ドイツ大使館のサイトに掲載されている再生可能エネルギー負担

それでも、ドイツの多くの人たちは、再生可能エネルギーを歓迎している様だ。

http://www.japan.diplo.de/contentblob/4211004/Daten/4169975/201401DE_Umfrage.pdf

なぜ、コスト負担が増えても、再生可能エネルギーを歓迎する人が多いのだろう?

一つは、住宅の高気密・高断熱化が進んでいて、エネルギー消費量が減っていることがある。(日本より夏場は涼しいので、そもそもエアコンは不要で、エネルギー消費が増えるのは冬場。)また、太陽光発電の設置など、個人住宅だけではなく集合住宅でも行われていたり、コジェネで暖房していたりと、電力を売る側の立場の人も多いのかもしれない。

ドイツでは、環境に積極的な人が多く、長期的な視野を持つ人が多いのかもしれません。ドイツの太陽光発電の急速な普及で、ソーラーパネルは値崩れを起こして、ドイツのメーカーが倒産したりしています。パネルの価格が下がり続け、数年前まで10万円くらいしていたものが同じ発電量で2万円くらいまで下がっています。価格が下がったので途上国の人たちでもソーラーパネルが購入できるようになってきました。ドイツの人は損をしたかもしれませんが、今まで電気が来ていなかった、貧しい人たちに、小さな電力が供給できるようになり、情報へのアクセス、子供たちの教育などにも役立っています。ドイツの活発な再生可能エネルギーへの取り組みは、途上国の生活に大いに影響を与えているわけです。

日本でも、再生可能エネルギーの普及によるコスト負担を騒いでいる人もいますが、消費税の増税負担などと比較すると桁違いに小さい負担増です。再生可能エネルギーは国産エネルギーで海外からエネルギー調達する必要がないので、エネルギーの輸入量を減らすことができます。(もちろん、厳密には、発電するための材料などは輸入に頼っていますが。)
一家庭あたり、500円から1000円の負担増で社会が変えられるなら、騒ぐほどの事では無いですね。そのくらい省エネでなんとかなりますし、日本人も、太っ腹ドイツ人を、少しは見習ってもよいのではないかと思います。

モンゴルの遊牧民の住まい(ゲル)に設置されたソーラーパネル
価格が下がり、多くの家庭に普及し、テレビや携帯の充電などに使われている。

2014年6月10日火曜日

太陽光発電が増えても問題なし

「太陽光発電が増えると、電源が不安定になり迷惑だから、増えたら困る。」という話しを良く聞くが、本当にそうだろうか?
太陽光発電の発電量が多い時間帯は、9時~3時頃まで、その時間帯は電力使用量の多い時間帯だ。
http://www.meti.go.jp/setsuden/20110513taisaku/16.pdf
などに情報が出ている。
電力使用量の多い時間帯に発電量が多いので、迷惑にならない。情報にある、夏場のグラフを見ると、ピークの約6000万キロワットのうち1000万キロワットくらいを太陽光でまかなっても問題ないように見える。
曇りや雨の日は、発電量が少ないから、どうするのだ?という意見がある。夏場のカンカン照りの日と曇りや雨天の日では、そもそも気温が違う。その差は少なくても3~4℃以上ある。
参考文献によると、東京電力管内で1℃上がると170万キロワット余計に必要になるそうだから、4℃で680万キロワット少なくて良い計算になる。ということは、曇りや雨で680万キロワット発電できなくなっても問題ないことになる。

冬場はどうなるんだ、とか、発電量が多すぎて余ったらどうするんだという話もあるが、揚水発電の揚水を日中でも電気が余れば揚水しておけば良い。出力制御の難しい発電、特に原発が無ければ、夜間に必要以上の発電が減らせるので、休日の日中などでも電気が余れば揚水しておけばよい。

それに、今後は電気自動車の普及が進めば、余剰電力が多い日に自動車への充電量を増やすような制御をし、足りない時は電源に戻すような事をやれば良いだろう。充電できる電気自動車は、ソーラーや風量など変動電力と相性も良いし、ソーラーや風力の発電量に応じた充電制御や料金体系など、いろいろなアイデアを実現できる可能性もある。自動車の電気化が進み、それも再生可能エネルギーによる電力で充電すれば、化石燃料の使用量は減らせるので、調整用発電に火力が残っても、自動車が化石燃料の消費を減らせるので、全体としては二酸化炭素の排出量も減らせるはずである。

発電で使う化石燃料だけで二酸化炭素が増えると騒いだり、発電で使う化石燃料だけで、輸入燃料の費用を問題にする新聞記事を見るが、エネルギーはトータルで考えて、どうするのか、もっと議論を進めて考えるべきではないだろうか。

2014年6月1日日曜日

不都合な真実 GDPが増えても電力需要は減っている。


経済成長には電力が欠かせないと言われるので、実質GDPと電力需要(必要な電力量)をグラフにしてみた。
たしかに2010年までは実質GDPと電力需要には相関がある。そころが、2011年を境にトレンドが変わった。
3.11が省エネを加速したのは間違いないが、電力を節約しつつ、実質GDPは成長していることになる。
経済をまわすには電力は欠かせないが、「経済成長とともに発電量を増やさなければならない」という神話は終わったと言える。
「経済成長に原発は必要だ」と言うのは、必ずしも正しい主張ではない事がわかる。

実質GDP(左の数値)と電力総需要(右の数値)


電力需要の出典は
http://www.fepc.or.jp/library/data/demand/2013.html

GDPは
http://ecodb.net/country/JP/imf_gdp.html

2014年4月1日火曜日

出る杭は打たれるが、抜けた杭は打たれない

4月から社会人という人も多いと思う。「出る杭は打たれる」などと言われるが、日本の閉塞感を払拭しイノベーションを起こすためには、どんどん目立って、発言して、日本の企業を変革してほしい。中途半端に出るから打たれるのであって、抜けた杭はもう打つことが出来ない。先輩方の真似などしないで良いから、ガンガンやってほしい。きっと応援してくれる人が出てくるだろう。

2014年3月30日日曜日

東京スカイツリーから電波はどこまで届くか

短波などは電離層に反射して遠くまで届くが、テレビ放送に使われているUHFは通常、直接しか届かない。
地球は丸いので、地平線の向こうには届かないと考える。
計算は絵を書いてみると簡単だ。

地上から約600メートルから電波が出ているとして、式に当てはめるとどこまで届くかが計算できる。計算結果は87km。実際は受信側もある程度の高さにアンテナをつけるので、スカイツリーからは建物や山などの影にならないかぎり約100km距離まで電波が届くと計算できる。
富士山の頂上から電波を出すとどこまで届くか?計算してみてください。


途上国向けの照明

途上国で、家の奥など暗い場所に日中明かりをとるために、ペットボトルを用いた照明が使われている。残念なことに夜は真っ暗だ。日中、太陽電池で充電しておき、夜のあかりとする方法があるが、小さい太陽電池を屋根の上に置くと故障や盗難の危険性もある。
そこで、ペットボトルと太陽電池充電を併用したものを考えてみた。大きな電力は充電できないが、小さなLEDを1~2個点灯するには十分だ。小さなLEDでも部屋の中を動き回るくらいには十分な明るさを得られる。単三型のニッケル水素電池も100円程度で手に入る時代なので、そこそこ使えるかもしれない。

新しい輸送手段の提案 パイプの中を走るパケット

日本の輸送は、長距離輸送もトラック輸送が主流だが、一台一台のトラックか化石燃料を使い、鉄度などと比較すると非常にエネルギー効率も悪く、大量の二酸化炭素を排出している。すべてのトラックは人が運転していてコストもかかるが、鉄道はエネルギー効率は良いが、積み下ろしに手間と時間がかかるのか敬遠されている。

そこで提案するのが、チューブの中を走る自走車両、車両というよりもパケットと考えたほうが良い。大きな荷物を想定しなければ、ある程度小さい車両で済む、チューブの直径は1mくらいでどうだろう。

チューブの中を走るときは、レールの上を走る、電力はレールからとる。パケットは前後のパケットと制御をとりながら走行する。万が一、モーターが故障しても、後ろの車両が押して走れば、走行を続けられる。

分岐点や倉庫に到着するとレールから降りて、タイヤで自走して所定の位置に移動する。そのまま保管も可能だし、トラックにも乗り込むことができる。
チューブの中を走るときは、レールの上を走る
レールから電気をとって走る

倉庫や分岐点ではタイヤで走る
短距離なので蓄電池の電気を使う

2014年3月21日金曜日

1kWhあたりの火力発電の燃料費

火力発電の燃料費が上がっているというがいったい、いくらになっているのだろう?
1kWhあたりで計算するとわかりやすい。

2010年、2011年、2012年の火力総発電量と燃料費を比較するとわかりやすい。
電力10社合計の総発電量、総燃料費をならべてみるとわかります

      総発電量   火力総発電量  火力燃料費   1kWhあたり火力燃料費
2010年  10064億kWh  6209億kWh  3,661,695百万円   5.897円/kWh
2011年  9550億kWh  7535億kWh  5,949,196百万円   7.895円/kWh
2012年  9408億kWh  8307億kWh  7,079,569百万円   8.522円/kWh

2012年は2010年よりも1kWhあたり、2.6円以上も燃料費がかかっています。

もし、2010年と同じ燃料費で2012年の火力発電できていれば、
5.897×8307億=4,898,969M円で済んだはずです。
差は7,079,569M円-4,898,969M円=2,180,600M円も余計にかかってしまったのです。
理由は効率の悪い火力発電の使用、燃料費の値上がり、円安です。これで、二兆円以上余計にかかってしまっています。2012年、原発停止分を火力増加分として計算してみると、どうでしょうか?(8307-6209)億kWh×5.897円/億kWh=1,237,191M円で済んだはずです。

この燃料費の上昇が大きいのか小さいのか、家庭用の電気代で考えてみるとわかりやすくなります。家庭用の電気代は契約にもよりますが、kWhあたり25円くらい請求されているのではないかと思います。詳細は電力会社のホームページなどに掲載されていますが、もし、この燃料費をそのまま上乗せされると、各家庭の負担はどのくらいアップするでしょうか?
月に300kWh使う家庭で、2.6円×300=780円アップになります。
アップ分は電気代で約30kWh分くらいのお値段になります。
ということは、10%の電力を節約できれば、値上がり分を吸収できる計算になります。もともと家庭用の電気代単価は高いので、びっくりするほどの値上がりにはならないのでしょう。
我が家の場合は、テレビや照明の買い替えなどで、2012年は2010年比で30%くらいの節電に成功しましたので、値上がり分以上に電気代の節約ができています。家庭用では家電の省エネなどが急速に進んだので、意識しなくても節電が進んでいますので、それほど大きな影響は無いと言っても良いでしょう。


情報の出処は
http://www.fepc.or.jp/about_us/pr/sonota/__icsFiles/afieldfile/2013/05/17/kouseihi_2012.pdf

http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/keizai_prism/backnumber/h25pdf/201311901.pdf




2014年3月18日火曜日

家庭の節電は確実に進んでいる

「東日本大震災、福島原発事故で節電が進んだ」とおっしゃる人もいらっしゃいますが、実際は効率の良くなった家電製品の影響も大きいと思います。例えば、冷蔵庫は真空断熱材等の活用などによりこの10年でかなり改善が進んでいます。LED照明はコストも下がりすっかり普及しました。それだけでも、数パーセント改善出来ているはずです。一般家庭での電力使用量は2007年ころをピークに下がりはじめていると思います。
ぜひ、自分の家の電力使用量を比較してみて下さい。

原発なくても二酸化炭素排出量は削減できる

日本の火力発電の効率はどのくらいだろうか?
東電などに情報が出ているが、2006年度で43.2%と出ています。

東電に掲載されている情報はhttp://www.tepco.co.jp/torikumi/thermal/images/fire_electro_efficiency.pdf


試しに、他の情報で計算してみましょう。
資源エネルギー庁の情報などを見ると、日本の化石燃料がどのくらい発電に使われたかわかります。
http://www.enecho.meti.go.jp/topics/hakusho/

2011年の情報を見ると
2011年に発電に使われた化石燃料は熱量で表すと
天然ガス 2975×10^15 J (ジュール)
原油    456×10^15 J 
石炭    1981×10^15 J 
合計  5412×10^15 J

化石燃料による2011年の発電量は、8574億kWh(キロワット時)の79.1% = 6782億kWh
( 1kWh = 3.6×10^6 J)
これをジュールにすると、2442×10^15 J

発電量÷投入された化石燃料=効率ということですから
2442÷5412=約0.45 =45%

さて、これを全て最新の高効率な火力に置き換えるとどうなるでしょうか?
天然ガスコンバインド発電では上記の東電に掲載されている情報でも60%を超えています。
石炭ガス化コンバインド発電も55%程度の効率が出ます。
これで、2011年を計算してみます。原油は石炭に置き換えて計算すると、
2975×0.6+(456+1981)×0.55=3125×10^15 J 
です。kWhに換算すると
8682億kWh 
と、2011年の発電量を超えます。
水力や原子力が無かったとしても火力だけで同じ以上の電力が得られた計算になります。

つまり、現状の火力を、全てを高効率な火力に置き換えることが出来れば、同じ化石燃料の量で、1.3倍以上の発電量を得られるということになります。原子力が無くても福島原発事故の前、3割程度の原子力発電は不要でも済むことになります。火力でも高効率にすることで、現状の7割程度の化石燃料で済むため原発なしでも済む計算になります。

現在の原子力発電は発電量の調整が難しいため、不要な時でも発電を続けてしまうため、調整電力としての役割には使いにくい電源です。太陽光や風力発電は化石燃料を使わずに済むので、コストさえ下がれば資源の無い日本に有益なエネルギー源ですが、変動があるため調整電力が必要になります。原子力と比較すると調整しやすい火力の方が太陽光や風力発電とは相性が良いことになります。

原子力を極力減らすと言いながら使い続ければ、処理方法の決まっていない放射性廃棄物は増え続け、事故のリスクもつきまといます。それくらいなら、高効率火力+再生可能エネルギーの拡大というほうが現実的だと思います。


2014年3月8日土曜日

甲種危険物取扱者 取得までの手順

危険物取扱者は、ガソリンスタンドなどに必要な資格として、「乙4」と呼ばれる、「第4類乙種危険物取扱者」は受験者も多く、高校生なども受験しているポピュラーな資格です。

すべての危険物を取り扱える資格として 「甲種危険物取扱者」があります。ところが、受験資格が必要で、化学系の大学出身者等でないと、いきなり「甲種」を受験することができない。
ただし、受験資格を調べてみると、乙種で1類か6類、2類か4類、3類、5類、の4種類の乙種の資格を取得していれば、甲種の受験資格が得られることがわかります。

【まずは、乙4から取得】
そこで、まず乙4類を受験しました。
試験科目は
・危険物に関する法令
・物理学及び化学
・危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法
それぞれ、60%以上正解で合格です。
物理化学の基礎が分かっていれば3日間くらい頑張れば覚えられる量です。
問題集を購入してきてやっておけば十分合格できる、比較的簡単な資格だと思います。

【次に、甲種の受験資格を得る】
乙4類に合格したら、次は、乙3類、5類、6類を受験します。
同時に3つの資格を受験することができます。6類の代わりに1類を受験しても良いのですが、物質の数が少ないので6類の方が簡単です。
乙類は一つ持っていれば、法令と物理化学の科目免除になりますので、「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」だけ受験することになります。
参考書や問題集は、4類を除いた1、2、3、5、6類が一緒になったものが売っています。

比較的安い参考書は、
チャレンジライセンス 乙種1・2・3・5・6類危険物取扱者テキスト
乙3類、5類、6類に合格できれば、乙4類を合わせて、甲種の受験資格が得られます。

【いよいよ甲種受験】
甲種の受験では、3科目とも受験して、やはり、それぞれ60%以上の正解が必要です。
参考書は、甲種の参考書を買わなくても、乙種の参考書を使えば十分です。問題の数が違いますが、受験してみた感じでは「法令」も「物理化学」も乙種とほとんど同じレベルだと感じました。

危険物の性質は全て覚えないといけませんので、1類~6類まで頑張って覚えてください。と言っても、60点で合格ですから、全部覚えきれなくても大丈夫です。3、4、5、6類はすでに乙種の勉強で一度覚えていますので、続けて受験していれば、それほど負担にはなりません。問題に出る物質は、1~6類までの約120くらいありますが、「性質・消火」は20問出で12問正解すれば合格です。5択問題ですので、半分わかれば、残りはわからなくても20%の確率で当たる可能性があります。4類が多めに出る傾向がある様なので、4類は完璧に覚えて、残りは50%くらい覚えておけば、十分合格できると思います。
乙3、4、5、6類で受験資格を得る人が多いので、1類と2類の危険物を覚えていないと不合格になる可能性も高いので、要注意です。1類と2類で特に特徴のある物質はよく覚えておくべきだと思います。

神奈川県等では年に4回試験が行われていますので、約半年あれば甲種まで取得できます。

2014年2月26日水曜日

英会話学校に通う前に

4月が近づくと、心機一転、英会話を頑張ってみようと思うが、ある程度、英語が出来るようになるまでは、英会話学校に、いきなり通うのはお金の無駄だからやめたほうが良いと思う。ほとんどの人がお金を無駄にしているのではないだろうか。

今まで会社などで英語が得意な人で、英会話教室に長年通っていたという人は、ほとんど聞いたことがありません。英会話学校に行ったら英語が出来るようになると思ったら大間違いでしょう。

まず、自分で参考書を購入してきて、2~3冊くらい独学で覚えるとか、NHKラジオ講座などを利用してあまりお金をかけずに勉強したほうが良いと思う。語彙もある程度多くないと英会話教室で話しをしても面白い会話が出来ないで負担になるだけ。CD付きの参考書が1000円程度から出ているので、まずは、易しい参考書を端から端まで、全部覚えるくらいにしたほうが良いと思う。

英会話学校通う前に、まずは、中学の英語を全部覚え、それから、簡単な単語や熟語を含めて、10000~15000語くらいは書けなくても読んだり聞いて意味がわかるくらいにはしておいたほうが良いと思う。

2014年2月21日金曜日

不都合な真実 地球は温暖化していない

このグラフを見たとき、どのように見えるだろうか、0.2のあたりを行ったり来たりしているが、上昇しているように見えない。地球の平均気温だが、1998年あたりから目立った上昇はしていないと言えるのではないだろうか。


二酸化炭素の増加とともに、地球温暖化が進んでいると言われるが、太陽の活動の影響か、二酸化炭素が増加しても、雲が増えて地上に届く太陽光が減るので温暖化が進まないのか、理由は色々あり複雑でわからないが、たぶんこの10年くらいは、地球温暖化は進んでいないというのが真実かもしれません。地球の気候変動は、様々な要素で変動する複雑な系で、単純な話ではなさそうだ。もちろん、二酸化炭素の量が増えれば、生態系にも様々な影響が及ぶ可能性もあるし、そもそも枯渇すると言われる化石燃料をたくさん使えというつもりも無いですが、気候変動というのは太陽活動の影響がはるかに大きいように思います。また、地球の温室効果に大きく影響するのは水蒸気ですし、水蒸気の増減は雲の発生に影響し、雲は太陽光を宇宙に反射させ、地球を冷やす。また火山が噴火すれば、地表に届く太陽光が減って気温が下がる。
我々は、報道や一部の情報だけで、「二酸化炭素増加が地球温暖化の最大の原因だから大変だ。」と騒ぎすぎているかもしれません。

情報入手先は
http://therationalpessimist.com/2013/06/05/data-watch-uah-global-mean-temperature-may-2013-release/

気象庁の情報などもありますが、観測地点の数が変わったり、都市部の影響は無いと書かれていますが、本当に都市部のヒートアイランド現象は影響無いのかなど、ウエブサイトの情報だけではよくわかりませんでした。


2014年1月6日月曜日

風力発電は日本に向かないは本当か?

風力発電は日本には向かないのではないかという誤解がある。私もそう思っていました。
過去に、ヨーロッパの風力発電機をそのまま導入した結果、台風等で故障したり事故が起こったりしたからだろう。
日本でも十分な主要電源として成り立つ出力が得られるであろう報告が、二つの省庁から報告が出ていますが、どちらも二億kW以上の導入ポテンシャルがあるとしています。
どちらも、気象や地形、自然環境、住宅地などを考慮して集計されていますので、大きく間違ってはいないはずです。まずは、読んでみてください。

http://www.env.go.jp/earth/report/h23-03/
http://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2011fy/E001771.pdf

2014年1月5日日曜日

再生可能エネルギー発電量(水力を除く)が原発の発電量を超える日

ヨーロッパ、アメリカ、それに中国で風力を中心とした再生可能エネルギーの総発電量がうなぎ登りに増えています。再生可能エネルギー発電量(水力を除く)が原発の発電量を超える日を推定してみました。

再生可能エネルギー発電量(水力を除く)が原発の発電量を超えるのは2022年ころ、風力発電単独の総発電量が原発の総発電量を超えるのは2027~2029年ころと推定できました。
(推定は、ちょっと遠慮した推定ですので、もう少し早いかも?)

海外と比較して、日本では再生可能エネルギーが過小評価されているのが残念だ。

データー入手先
http://www.eia.gov/

 Electricity Net Generation (Billion Kilowatthours)

火力発電は、燃料費が本当に高いのか

新聞等に「原発を停めて火力を使っているので、年間3兆6千億円も燃料費が余計にかかっているという記事が出ている。将来も火力を続けるとずっとこの金額がかかるように誤解を与えているように感じる。
 燃料費だけに注目すると、2010年度の火力発電量は約6240億kWh。産経新聞によると、これにかかった燃料費は3.6兆円、単価を計算すると、36000億÷6240億=5.769円


2010年度の原子力発電量は2918億kWh。2010年度と2013年度が同じ総発電量だとすると、この2918億kWhを発電するために、産経新聞によると、3.6兆円追加で必要という見積もりである。単価は36000億÷2918億=12.34円。これは、古い石油火力や効率の悪い火力を使ったので、二倍以上のコストがかかってしまった結果だ。

もし、2010年度の火力と同じ設備比率だったとすると、5.769×2918億=1兆6833億円の増加で済んだことになる。 最新の火力を導入すれば、もっと燃料費は安くなる「。コストが理由で原子力を新設しなければならない」と言う主張は、ちょっと言い過ぎではないか?

石炭ガス化コンバインドサイクルなど、最新の高効率火力に置き換えれば、2010年の火力発電に使った化石燃料で原発分もまかなえてしまうはず。



















参考とした記事
http://sankei.jp.msn.com/life/news/131204/trd13120414560005-n2.htm

http://megalodon.jp/2015-0322-1609-02/www.sankei.com/life/news/131204/lif1312040008-n2.html


2014年1月4日土曜日

放射線量の偽装を再現

高い放射線量が計測されたという写真が掲載されたりすることがありますが、偽装を再現してみました。
新聞に、トリウムを含む、ガスランタン用のマントルを挟んで写真をとってみました。
新聞の日付がわかるようにして、駅や有名な建物の前で写真を一緒に撮ると、「ここは、こんなに高い値を示した。」と偽装できてしまいます。
最近、ウソの情報が写真とともに拡散されることがありますので、複数の情報を調べるなど、十分に注意するべきでしょう。

通常の値 
毎時0.11マイクロシーベルトを表示

新聞にトリウムを含む
ガスランタンのマントルを挟む
大きな値を示す



2014年1月2日木曜日

世界の総発電量

世界の総発電量等を調べるのに良いサイトがあります。
http://www.eia.gov/
例えば、風力発電の発電量は
2011年に 4463億キロワット時
原子力は 25072億キロワット時

世界中の風力発電の発電総量は原発の1/6程度と、すでに主要な電源となっていることがわかります。

全世界の再生可能エネルギー発電量と原子力発電との比較