2015年10月25日日曜日

国家試験攻略法

色々な国家試験がありますが、合格率10%程度の資格でも短時間の勉強で合格できる人と、比較的簡単だと言われている試験になかなか合格できないという人がいます。
その差は何でしょうか?今までの経験や相談を受けて感じたことを書いておきます。

1) 基礎を甘く見ている
例えば、危険物の免許を取得するなら、高校の「化学基礎」程度、電気電子系の資格なら「物理基礎」程度を理解していなで、いきなり暗記だけで受験しようとするから効率が悪い。
高校生向けの一番やさしい参考書を買ってきてやっておくことをお勧めします。特に、単位の意味や基礎的な法則など、参考書に載っている基礎的な例題などを理解しておくと良いと思います。急がば回れ、高校の基礎は色々なところで役立ちます。

2) 60点で良い
多くの国家試験は、合格ラインは60点、電気主任技術者の電験三種などは平均点が低いと55点でも合格することがあります。60点で合格しても100点で合格しても、どちらも同じ合格です。
勉強しても、どうしてもわからないところに時間をかけない捨てる。特に社会人は時間が無い人も多いと思います。わかるところでポカミスが無いように時間をかけて十分練習しておき、「わからないところに無駄に時間をかけないであきらめる。」ということが必要だと思います。どの試験も100点がとれにように、工夫されていることもあり、電験三種の法規の試験などは、市販されている教科書/参考書に記載されていない内容が出題されたりしています。
多くの国家試験が5択が多い。半分確実に解答できれば50点はとれる。残りの10点は、あてずっぽうに解答しても確率的には取れる。解答がわからない問題でも、明らかに間違っている問題はすぐにわかるので、実際には2~3にしぼることができるので、正解になる確率はもっと高くなる。

3) 数字の記憶には時間がかかる
いわゆる一夜漬け、試験の直前数日で暗記しようとして、よくある失敗は、一度に色々覚えるので、どちらの数字かを、試験が始まると、真っ白になって忘れてしまう。多くの数字を覚える必要がある試験は、特に要注意。
暗記の必要で、間違えそうな、特に数値などは、ちょっと長期間かけて記憶に定着させておいたほうが良いでしょう。通勤時間の利用などが有効です。7回覚えると、さすがに覚えます。

4) 理解する
例題や練習問題は、解き方を理解することが重要。解き方を丸暗記しても、応用が利かないから、ちょっと問題を変えられると答えられなくなる。何度考えても理解できないものは60点で良いと割り切る。

5) 直前まであきらめない。
試験場に向かう電車の中で復習した問題が出た、何て事は、何度もあります。試験前に疲れてしまってはポカミスも増えますから、まあ、疲れない程度に復習しましょう。それも、とくにうろ覚えのところをやりましょう。

2015年8月18日火曜日

川内原発の再稼働が必要な4つの理由は本当か?

川内原発の再稼働に関して、もっともらしい記事を読んだ。
「川内原発の再稼働が必要な4つの理由 再稼働がもたらすリスクとベネフィット」
という題名だ。

ちょっと説明に無理があるのではないかと感じた。

まず、エネルギーの安全保障、エネルギーの入手先を分散し、エネルギーの種類を増やすと、もし何かあった場合に全て停止することが無く、エネルギー安全保障になる。確かにその通りですが、原子力はどうだろう。原発と言うのは出力調整が難しい、需要が多くても少なくても出力調整できないので困る。
つまり、変動する需要に対して必ずオンオフの簡単な電源が必要になる。3.11以前の原発が3割稼働していた時期でも、需要変動に対応しているのはほとんどが火力である。現在、原発が無くても火力で需要に対応できたが、もし、火力がほとんど止まったとすると、原子力だけでは時間帯による需要変動にまったく対応することが出来ない。もちろん、揚水発電所を増やしたり、蓄電設備を増やせば対応可能だが、蓄電を増やすなら、廃棄物の処理も決まっていない原発よりも、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを増やすべきではないか。

二つ目が、電気は足りているか、記事によると「夜間に火力で揚水して、日中のピーク時に揚水で発電している」ような事が書かれている。そもそも、揚水発電は、深夜から早朝に原発の電気が余ってしまい、出力を落とせないため、どうしても需要を増やす必要があり、苦肉の策として揚水発電が普及してきた。ピーク電力はコンバインドサイクルなどで対応可能ですし、最新のコンバインドサイクルは効率60%程度と効率も良く、短期間で設置が可能だ。老朽化した火力を使い続けているというが、3.11から4年も古い火力を使い続けて最新の火力を設置してこなかった方が問題ではないか。

電気料金いついて、原発は現在のコストを考えると安いかもしれないが、実現していない核燃料サイクルありきの見積もりであり、使用済み核燃料の最終的な行き場もコストもわからない。将来にツケを回しているだけではないか。

また、よく言われる理由が二酸化炭素の排出量、前にも書いたが、今ある稼働が可能と思われる日本の原発を全て稼働しても、全地球上の二酸化炭素の0.3%にも満たない。廃棄物のリスク、事故のリスクがある中で無理やり稼働させて減らす量だろうか?自動車や物流などでの二酸化炭素排出量、セメントの製造で発生する二酸化炭素排出量もかなり多いはずであり、ほかでも二酸化炭素削減はできるはずである。原子力を動かしたい理由に無理やり二酸化炭素排出量を大げさに言っているように感じる。

以上のように、原発を稼働させなければならない理由は、むりやりこじつけているように感じる。

2015年8月17日月曜日

原発比率は3~4割以上に増やせません。

日本の原発比率を7割8割に増やすべきだという話を聞いたことがあります。
素人ならともかく、そうでもなさそうな人でも、そう発言している人がいますので、驚きました。

原子力は出力調整は制御棒の抜き差しで簡単に出来ると思われがちですが、そうではありません。ニュースなどでも稼働から送電開始し、安定な出力得るまで何日もかかっている事がわかります。現在の原発はホウ酸水の濃度などを調整しながら、安定する運転をするまでに時間がかかり、日中と深夜の電力調整は簡単にできません。したがってベースロード電源と言われます。

深夜から早朝にかけての電力使用量は日中ピークの3~4割程度、これ以上原発を増やすと、無理やり深夜から早朝に電力を使うか、揚水発電の揚水に使うか、蓄電池に充電するかです。どうやっても7割8割に増やす事はできません。
フランスは原発の割合が多いと言われていますが、島国の日本と違って余った国外に電力を送電できます。日本でも一つの電力会社だけ原発比率を増やす事は可能ですが、全体で7割8割など、ありえないです。

揚水発電や蓄電を増やすならば、再生可能エネルギーに使う方が賢明でしょう。「二酸化炭素排出量を減らすために原発比率を増やしたい」と言っても、調整電力の火力発電をやめることができないのが現状です。

電気自動車を増やして、原発比率を増やすために、夜間電力の需要を増やしたいという目論見もあるようですが、電気自動車の普及には蓄電池の更なる電力密度向上、長寿命化、コストダウンなどが必要で、それが実現すれば、再生可能エネルギーの充電コストも下がりますので、原発を増やせる理由にはならなくなるでしょう。

2015年8月13日木曜日

日本の原発稼働で二酸化炭素排出量はどのくらい減らせるか?

川内原発の稼働が始まりました。
「二酸化炭素削減のために、原発稼働はやもうえない。」という人もいます。いったいどのくらいの二酸化炭素が削減できるのか計算してみました。
1kWhあたり、火力と原子力の二酸化炭素排出量の差は、おおよそ、
500グラム=0.5kgです。
(最新の火力は474グラム、原子力は一番良い条件で計算して20グラム
日本の年間総需要は電力会社合計で、約9000億kWh
そのうち、20%強の、2000億kWhを原発にしたとして、
2000億×0.5kg=1000億kg
=1億トン
世界の二酸化炭素総排出量は2012年で、
326億トン、そのうち日本は約12億トン
世界の約0.3%、日本の排出量の8%削減になる。
原子力の廃棄物にかかるコストや、未完成の核燃料サイクル、事故が発生したときのリスクを考えた時に、それでも削減しなければならない量なのだろうか?

ちなみに
2014年度の電力需要は,10社販売電力量合計で 8,230 億kWh,対前年伸び率 (単位:億kWh,%)  3.0 %減と,4年連続で前年実績を下回った

電力需要のピークは
2007年度の電力需要は,10社販売電力量合計で 9,195 億kWh

ピーク時から約1000億KWhも減っている。

100万キロワットの原発が70%稼働できたとして、一基あたり
100万×24時間×365日×0.7=61億3200万kWh/年
1000÷61=約16
約原発16基が不要になった計算です。

照明のLED化など、省エネが進んだからだろう。省エネの効果で0.5億トンの二酸化炭素が減っていることになります。

電源別二酸化炭素排出量
http://www.fepc.or.jp/nuclear/state/riyuu/co2/sw_index_01/

世界の二酸化炭素排出量
http://www.jccca.org/chart/chart03_01.html



2015年7月28日火曜日

脳に染み込ませたい英文



以前も、何も準備せずに、いきなり英会話教室に通ってもお金の無駄だと書きましたが、英会話教室に通う前にちょうど良い内容が電子出版でAmazonから出ました。



脳に染み込ませたい 英文500例題: 英会話教室に通う前にすべきこと [Kindle版]


です。

これは知り合いの泉氏が書かれたのですが、長年英語圏でのビジネスをやってきた方です。

その、経験に基づいて書かれています。まず、瞬間的に英語が出てくるくらいになるまでに100回繰り返す。そして500の例文が瞬間的に出てくるまで、脳に染み込ませる。

それができるようになると英語を楽しく使えるようになるとおっしゃっています。

449円と安いので、試してみてください。これから私も試してみます。

2015年5月13日水曜日

アメリカ等では、太陽光発電+蓄電は間違いなく拡大する。

日本でも、山間部などの数件の家庭に送電するために電柱や送電線などメンテナンスを含めると費用がかかるが、都市部での黒字で山間部などへ送電するための赤字を補てんしているから成り立っている。
アメリカなど広大な国土ではさらに費用がかかる。アメリカの住宅地は日本と違って広い面積に点在している。このため、メンテナンスが追い付かず送電の故障も多いそうだ。大出力の原発で、長距離&広域送電は国土の広い国には向いていない。同じコストなら、分散型の方が良いに決まっている。
アメリカや中国などでは、蓄電のコストが下がれば、太陽光発電+蓄電が、間違いなく爆発的に普及する。テスラが低コストの蓄電設備をリチウムイオン電池で発表した。コスト競争は始まったばかりで、今後低コスト化が進むだろう。また、最近ではアルミイオン電池も研究が進んでいる。長寿命で7500回充放電でも性能があまり低下しないことが発表された。毎日充放電しても20年は使える計算になる。アルミならリチウムよりコストも下がるはずだ、「蓄電は高いからダメだ」なんて話は数年後にはなくなるかもしれない。
蓄電池の低コスト化、長寿命化は電気自動車でも期待されているので、実現出来れば世界中へ売れるのは間違いない。日本の企業にとって、ビジネスチャンスのはず。需要が大きいだけに、青色発光ダイオードよりも莫大な利益になるはず。特に化学系企業などには頑張ってほしいし、政府も原発ばかりではなく、蓄電技術開発に投資すべきだ。

2015年5月1日金曜日

エネルギー革命が始まった 「原発よ、さようなら」

原発推進派、再生可能エネルギーの消極的な方々のご意見は
「太陽光発電や風力発電は変動が大きくて使いにくい、蓄電すれば使いやすいが、蓄電コストが高くて実用にならない。だから太陽光や風力は増やせない。だから原発が必要だ。」という。

ところが、大きく変革が進むはなしが出てきた。
テスラで有名な イーロン マスク氏が 蓄電池の価格を大幅に改善できることを発表した。

そう、蓄電コストが安くなれば、革命的に世界が変えられる。蓄電コストを下げるためにはどうするか?蓄電池そのもののコストを下げるか、蓄電池を長寿命化すれば良い。
例えば一般家庭でど太陽光発電と蓄電を組み合わせたコストがどの程度なら電力会社から電気を買わなくて済むだろうか?

だいたい、1kWhあたり20円を切れば良いだろう。
太陽電池パネルは価格が安くなり、1kWあたり30万円として平均毎日3kWhくらい発電するとして、20年のライフとすれば
30万円÷(3×365×20)=14円くらい、充電コストは
6円/kWhにする必要がある。
コストを6円/kWhとするためには、充放電の寿命を5000回として、30000円/kWh
寿命が10000回ならば60000万円/kWh
となる。

テスラの報道によると、10kWhの電池で35万円、1kWhあたり35000円、10年間保証だそうなので充電単価は5~6円/kWh程度になる様です。

その後の報道を読むと、1kWhあたりの充電コストを2セント=2円程度を目指している様です。
そうなると原発の正当性はありません。もう原発は不要ですね。原発新設など無駄な投資はやめるべきでしょう。

実際、太陽電池は100Wで1万5千円以下で出回っているので、他の設備やメンテナンス費用を入れても1kWhあたり20万円を切るかもしれません。そうなると、電力会社から電気を購入するよりも安くなる可能性もあります。

蓄電コストダウンが起これば、電力の地産地消、分散化など世界が変わる事は間違いありません。アメリカ企業ではなく、日本の企業にも頑張ってほしいところです。

関係する報道
Forbes
BBC

テスラの発表