2013年7月2日火曜日

「熱線吸収ガラス」に注意

通勤中の電車で、ドアの上にあるポスターを見ていると、「熱線吸収、UVカットガラス採用」と書かれていました。UVカットというのはUVを反射させているという意味もあるかもしれませんが、「熱線」つまり「赤外線」を吸収するという意味です。ガラスが赤外線を吸収すれば当然エネルギーを吸収しますから、ガラスの温度は上昇します。窓ガラスの温度が上がればガラスから熱が放出されますので、室内の空気を暖めることになります。表現の問題かもしれませんが、吸収と反射では意味が違いますので、熱の遮断を考えるときには十分注意する必要があります。

太陽光線の遮断で良く誤解されることがありますが、強い西日が当たって暑いから、窓ガラスで赤外線を遮断すると効果があると言われますが、確かに赤外線が室内に入ってこないようにすれば効果がありますが、可視光線でも物は温まります。太陽光線は圧倒的に可視光線が強いですから、赤外線をいくら遮断しても強力な可視光線が入ってきたら室内の温度は上昇します。可視光線を吸収するものを窓ガラスにすると、ガラスが温まり、そこから赤外線が出たり、熱伝導で空気を暖めてしまいます。窓の内側に黒いカーテンを設置するとカーテンが可視光線を吸収してカーテンの温度が上がってしまいます。

ということで、直射日光で室内が暑くなってしまうのを防止するためには、窓ガラスで光を出来るだけ反射させてしまうこと、カーテンは光が反射しやすい色にすること、光を遮断するならば内側よりも外側で遮るほうが良いです。

暑い夏、冷房効果を高める工夫は、科学的に実行しましょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿