2019年4月19日金曜日

建設、工作、工事現場での火災防止

4月16日の朝、ノートルダム大聖堂の火災という残念なニュースが入ってきた。
原因はまだ不明だが、工事中だったという話だ。
過去にも建造中の客船が火災になったり、建設中や補修中の建物や道路で火災が発生したりしている。どうしたら出火を防ぐことができるだろうか?
いくつか原因を書いてみますので、参考にしてください。

【溶接による出火】
溶接で近くに可燃物があり燃えたという話はよくある。基本は現場の整理整頓、それからよくある誤解が、難燃性と不燃性、難燃性は着火しにくいだけで大きな熱が加われば燃え出す。溶接している場所の裏側に可燃物がたくさんあったなどいう話もある。十分注意するしかないだろう。
忘れやすいのは、電気溶接の場合のグランドのクランプ、接触不良があると火花が飛んだり接触部分が過熱して、可燃物があれば燃え出すこともある。接触不良は溶接する金属に塗料なので被覆があったり、サビていたりする場合。または、うっかり溶接部とグランドのクランプ部分との間がネジ一本でしかつながっていないため、電流が流れたとたんにネジが加熱するということもある。電気溶接はグランドのとりかた、電流の流れるルートなどを良く確認する必要がある。

【グラインダーの火花】
溶接部などを綺麗に整えるためグラインダーを使う事がある。現場でカッターで鋼材を切断する事もある。そして、火花の飛んで行く先に可燃性の物があると着火する可能性がある。試しに油の染み込んだぼろ布を火花の飛ぶ方向に置いて試したところ簡単に火がついた。麻袋なども着火する。グラインダーを使用する場所には可燃物を持ち込まない。または、不燃物で覆うなどが必要だ。

【電気による出火】
工場でも、工事現場でも、大電流の工具などを使う時に、アウトレット(コンセント)部分にプラグを差しても、ゆるゆるの場合がある。接触点が少なく抵抗を持ってしまうと、そこで発熱する。ヘアドライヤーなど使い終わった直後にプラグを触ると熱くなっている経験がある人も多いでしょう。小さな抵抗でも大電流が流れれば発熱も大きくなります。ねじ止めしている端子なども同様。仮設の電気配線が端子のねじ締め忘れで、その部分が発熱する場合もあるので、配線は特に端子部分を念入りにチェックすべきである。
有名な現象としてあるのは、プラグの端子間に埃がたまったりして起こるトラッキング現象、特に埃が多いところ、木工や木造建築現場などでは、おが屑でコンセントが埋もれていたりして、湿度の多い梅雨の時期に電流が流れて発火する火災も起こっているので要注意です。最近は少ないが白熱電球など熱の発生が多い電球に可燃物が触れて発火する事故もある。発熱しそうな部分、接触不良を起こしそうな部分、その周囲や直下は特に可燃物が無いことをよく確かめておく必要があります。

【ガソリン】
電源が無い現場で、ガソリンエンジンの発電機を使うことがありますが、エンジンを止めずに給油したり、ガソリンをポリタンクで持ち歩足り、中にはタバコを吸いながら給油作業する強者もいますが、静電気でも発火する可能性があるので、十分注意が必要です。その他、灯油、塗装のシンナーなど危険物といわれるものも多いので管理を怠ってはいけません。

【タバコ】
工事現場でのタバコのポイ捨て、乾燥している時期や、塗料などの可燃物があるところでは、うっかり火災の原因になることがありそうです。

まとめると、火を使うもの、電気を使うもの、可燃物、埃がたまるところ、手抜きなど、基本的な注意を怠っておこることがほとんどです。
今からでも、今日からでも遅くありません。事故が起こる前に、まずは、身近なところからチェックしよう。






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