2011年7月31日日曜日

「原発止めると電気が足りない」と煽るから始まった、創発的電力革命

創発(そうはつ)とは、部分の性質の単純な総和にとどまらない性質が、全体として現れることだそうだ。代表的な例としてあげられるのがアリ塚。英語では、emergence と言うらしい。
さて、3.11での電力不足をきっかけに、さらに、「原発が定期点検から再稼動できないから、電力が足りない」と電力会社が煽るものだから、消費者が一斉にLED電球化したり扇風機を購入したりしている。一般家庭の照明がLED化すると莫大な電力が削減可能になる。
ちょっと計算してみよう。各家庭での照明、蛍光灯が多いと思うが、かなりの数があるはずだ。一人暮らしても夜間2~3個は常に点灯していたりするはず。蛍光灯からLEDに変えるだけでも20~30Wの節約になっているはず。少なく見積もっても一人当たり10W削減できると、12~13億ワット削減になる。120万キロワットにもなる。
他にも今回の電力不足から、様々な節電や電力ピークシフト、太陽光発電などが進みつつある。電力会社や政府?は電力のコストアップ、節電によるコストアップを懸念しているようだが、多くの消費者は安全とは言えない原発に頼るよりコスト負担してでも安全、安心を購入したいと思っている。それに、携帯電話や自動車などにかかる費用と比較すれば、電力は安い。もし、値上げされれば、さらに節電は加速するだろう。現在は我慢してエアコンを切っている人などもいるが、そこも徐々に変わるだろう。
企業はコストアップすれば安い電力、ガスタービンなどの自家発電などを工業団地で共有したりすることを考えるだろう。企業はこの節電、電力ピークシフト、自然エネルギーなどビジネスチャンスが広がっている。それも、世界的な動きだ。
「原発止めると電気が足りない」と脅せば脅すほど、個人や企業が工夫するから、創発的破壊が起こって電力革命が進行している。
後は、発電と送電を別会社にして、加速させる事が決まれば、さらに加速して、日本は世界のお手本となるような省エネ国家に突き進むと思う。

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