2010年11月3日水曜日

企業の存続をあやうくする、判断の遅さ。

企業経営にとってキャッシュフローが重要なことは、一般的に理解されていて、経営者なら常に気にかけているだろう。商品の在庫量やその期間、売掛金の回収期間などは数字に現れるため注意を怠らないだろう。
経営者が忘れがちなのは決定の遅さだ。大きな投資が必要な案件は判断に時間がかかるのは、失敗したら大事だからしかたない。しかし多くの従業員が関わっている大きなプロジェクトなどは、一日の人件費も大きいはず。一日延びればそれだけ人件費もかかる。また、もしすでに一部でも投資しているとすれば、投資の回収が始まるまでの時間が延びることになる。その分、金利も増えてキャッシュも減ってしまう。
企業はもっと判断のスピードアップに注目し、判断スピードアップのための仕組みを考え、判断スピードアップのための投資も考えるべきだろう。大きな企業ほど管理することに達成感を感じる人や部署が現れ、必要性のわからない基準やルールにとらわれて、判断のスピードにブレーキをかけている場合もあるだろう。また、責任をとるのが嫌だと判断しない連中も出てくるはずだ。
判断の遅さは、企業の存続をあやうくする。商品在庫の低減以上に、判断のスピードという点に経営層は注意すべきである。

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